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【市場寿司】巨大なネタが圧巻!那珂湊で人気の回転寿司@茨城県ひたちなか市

2020年、茨城県は奇跡的に『魅力度ランキング万年最下位』を脱した。

しかし、相も変わらず観光資源に乏しいのが、我がふるさと『ひたちなか市』。

観光スポットと言えばせいぜい「ひたち海浜公園」くらいなもので、他県からの観光客を引きつける魅力に欠けることには依然として変わりはない。

幸いなことに、お隣の大洗がガルパンの聖地だから、その聖地巡礼の旅に訪れた旅行者が、何かのはずみでひたちなか市へとちょっと足をのばして立ち寄るくらい。

言うなれば、大洗のおこぼれにあずかる形なわけで、なんとも寂しい限り。

しかし、そんな「ひたちなか市」でも観光客たちをバツグンに集客するお店がある。

それが、今回ご紹介する『市場寿司』。

市場寿司

なんせ那珂湊といえば漁師町。

新鮮なネタを使った寿司を、とびきり安く食べられるってんで、この市場寿司を旅のルートに組み込む旅行者も多い。

けどはたして、世の中にそんなオイシイ話なんて、本当にあるのだろうか?

ちょっと行って確かめてみよう。

市営駐車場

やぁ諸君、ごきげんよう。

ぼっちメシ研究所のジャムだ。

のっけから寒々しい写真でじつに申し訳ない。

この写真は市場に隣接する市営駐車場。

市場の中にある飲食店で駐車場を完備する店は少ない。いや、ほぼそんな店はない。

だから、市場を目当てにやってくる客たちは、誰でも例外なくこの駐車場にクルマを停めることになる。

しかし、この日は台風接近中により荒れに荒れ狂った天気のせいで、市営駐車場にはクルマはほとんど停まっていない。

大人気の市場寿司は、いつもたくさんの客でたいへんに混み合っている。

とくに連休の昼時ともなれば店の前には長蛇の列。

店先に設置されている長い長いウェイティング・リストに名前を書いてから、おおよそ1時間以上は待つことになるなんてザラ。

下手をすれば、そのリストに名前を書くために別の行列ができるってほど。

しかしこの日は台風のまっただ中。

雨こそは大して降ってはいないが、猛烈な風が吹き荒れている。

こんな天気じゃ、きっと漁になんて出られないだろう。

つまり、ろくな水揚げなんて期待できないってな状況だ。

外観

こんな荒天のなか、わざわざ市場に鮨を食べにくるバカヤローなんていないハズ。

だからこそ、こんな悪天候の日は狙い目とも言える。

大人気の回転寿司屋も、きっとこんな日なら空いているに違いない。

その目論見は的中して、案の定、店の入り口に行列はない。

といっても、実はこの写真は帰り際に撮ったもの。

店内

台風にもかかわらず大盛況。

開店直後のためか、かろうじて満席にはなっておらず、すぐに空いている席へと案内された。

レーンの上部には湯呑みと小皿。

お隣には若いカップル。

新型コロナウイルス対策のため、客のあいだは仕切りが設けてある。

店内には6,7人のホールスタッフがいて、窓際に行儀よく並んで立っている。

googleマップのレビューを読むと、この店のスタッフたちの評判はすこぶる悪い。

接客態度が「茨城クオリティ」なんて書かれちゃっている始末。

で、その実態はどうかといえば、これが普通以上にしっかりしている。

みなとても愛想がよく、気持ちのいい接客態度。

少なくとも、私が接触した何人かのスタッフさんたちはとても感じがよかった。

けっこう豊富なメニュー。

なのだが、この日は楽しみにしていた金目鯛、穴子、ヒラメは廻っていなかった。

このページの最後にメニューを記載したので、詳細はそちらをご覧くださいな。

お寿司

まずはイワシ。

その第一印象は、デカイ。

色味はちょっとばかり良くはないが、食べてみると、なかなか美味い。

薬味のショウガが、魚の生臭さを上手に消してくれている。

じっさいのトコロ、このイワシはちょっと魚臭かった。

景気よく盛り付けられたネギとショウガがあるからこそ、美味しくいただける。

レーンの上を廻る皿にはプラスチック製のフタがかぶせてある。

以前は、皿にフタはしていなかったと記憶している。

このフタは、新型コロナウイルス対策のための物なのかもしれない。

それにきっと乾燥防止にも一役買ってくれるだろう。

そういえば、大手の回転寿司チェーンでは、皿ごとに移動距離が計測されていて、一定の距離を超えた皿は廃棄になるという話を聞いたことがある。

2皿目にはシマアジをチョイス。

その第一印象は、デカイ。

当たり前だけど、この鮨は握られてはいない。

握り鮨っぽい見た目ながら、ただシャリの上にネタを乗せただけなので両脇が開いていて、いまいちシマリが無いと言うか、ちょいとばかしカッコは良くない。

なんだかシャリの上に座布団をかぶせたような見た目だ。

でも美味い。

レーンとテーブルには、赤色がかった照明が差している。

そのせいで写真を撮ると、やたらと赤色が強調された不自然な色合いになってしまう。

本来は白い皿や、テーブルの白黒のマーブル模様にも妙な赤色が差して、なんだかサイケデリックな色調になる。

この照明はちょっと困る。

3皿目はメダイのヅケ。

その第一印象は、デカイ。

美しく飴色に輝やくメダイ。

なんともそそるイイ色つやをしていて、食欲をビンビンに刺激してたまらない。

さっそく1つ頬張ると、ねっとりとした食感。

それは悪くないのだが、旨味があまり感じられない。

続いてエンガワ。

その第一印象は、デカイ。

厚切りの身はコリコリの食感。

いや、どちらかといえばこの食感は魚というよりも、鶏の軟骨に似ている。

噛むたびに、口の中からはゴリゴリとした野太い音が頭のてっぺんにまで響く。

なんとも野性的。

しかしこのエンガワ、ちょっと匂いが気になる。

別に「生臭い」とか「傷んでいる」ってな匂いではない。

決してそういう類の匂いではないのだけれど、すこしイヤな匂いがする。

具体的に言えば、乳臭い。

なにか安い輸入牛肉のような、ヘンに乳臭い後味が残る。

1皿に2貫で提供されるので、当然、お皿の上にはもう1貫が残っているが、これを食べるのは少しばかり苦痛に感じる。

それにしてもこの馬鹿でかいエンガワって、いったい何のエンガワなんだろう?

ヒラメでないことは確かだろう。

だとすると、代替魚のオヒョウとかカラスガレイのやつなのか?

そのどちらにしろ、わたしはちょっとダメだった。

思わぬ強敵(エンガワ)によって苦戦をしいられ、ちょっと口が疲れた。

それに頭の中では、エンガワの残響がやかましくこだましている。

しばし休憩。

流れるレーンをぼんやり眺めていると、スタッフさんが駆け寄ってきて「お客様! アラ汁などいかがでしょうか?」と尋ねてきた。

ちょっと考えてから、丁重にお断りをしたが、今にして思えば何か汁物があったほうが良かったかもしれない。

失敗した。

赤貝。

その第一印象は、デカイ。

身はコリコリしている。

大味なのは否めないが、それでもけっこういい感じ。

この赤貝は、握りよりも刺身で食べたい。

ウニ。

その第一印象は、デカ・・・くない・・・だと!?。

意外とフツーの大きさ。

このウニは、色味こそ良くはないが、味わいはかなり濃厚。

ミョウバン特有の匂いや苦味はさほど感じない、と思いきや後味がやたらとエグくて重い。

いつまでも口の中にヘンてこな風味が残り続ける。

たまらずお茶を流し込んでみるものの、喉の奥のほうに残った風味がいつまでも消えず、息をするたびに鼻孔のあたりにじわりと浮き立ってくる。

お茶の一杯なんかでは、この嫌な後味をおっぱらうには到底おっつかない。

ショウガの酢漬け、いわゆるガリってヤツをボリボリいただく。

ガリがたっぷりと入った小桶がありがたい。

すっかり戦意喪失。

いったい、どのネタが美味くて、どのネタが不味いのか? しかしそれがまったく分からない。

まるでロシアンルーレット。

目の前のレーンには、魚の切り身をのせた米が回り続ける。

大トロ。

これなら間違いないだろうと、大トロに手をのばす。

しかしこれ、ネタの下側がすっかり黒っぽく変色しちゃってる。

おそらく解凍の際に、なにかしらの不手際があったのだろう。

プラスチックの蓋をとった瞬間に「あちゃー」と思ったが、しかしもう後の祭り。

それにいまさらこの皿に蓋をしてレーンに戻すってワケにもいかないし。

なんせこのトロは、ひと皿で500円もふんだくるシロモノで、それが黒ずんでいるなんて、とても納得できない。

納得いかないなんて言ってみたところで何にもならないので、とりあえずひと口に頬張る。

するとこれが案外と悪くない。

うんうん、ぜんぜん悪くない。

だからといって、格別に良くも無いのだけれど。

脂がたっぷりとのったマグロは、見てくれこそアレで、ついでにちょっとばかり水っぽいものの、でもちゃんとトロで、ちゃんと美味しい。

なにより、この大きさで500円ってのは驚きの安さ。

この大きさは、一般的な寿司屋の4カン分はあるかもしれない。

サーモンが回って来た。

たぶん、これくらいのネタが一番おいしいんじゃないだろうか。

しかしよく見ると、このアミ模様の皿って300円もするのか。

思わず皿に伸ばしかけてた手を引っ込める。

ここはスルーだ。

メニューには載っていないツナマヨ。

過剰な脂感の演出があるものの、すなおに美味い。

近海で今朝とれたばかりの、新鮮ぴっちぴちなツナ缶が、これでもかと惜げもなく使われている。

いや、嫌味や皮肉などではない。

じっさいにツナマヨ軍艦は文句のつけようもないほどに完成された美味さ。

キュウリとタマネギのスライスが入っていて、シャクシャクとした歯ざわりはどこまでも楽しい。

ツナマヨ軍艦、ちょっとした革命だ。

なにしろ安くて、超美味い。

しかもこれ、みどり皿だから、たったの120円。

こりゃ、すげぇ。

ネギトロ。

なんだか少し水っぽくて、食感も味もユルい。

ちょっと残念。

クジラ。

この店には過去に2回ほど来たことがある。

初回に訪れたときの記憶はあまり残っていない。

2回目に訪れたのは去年の夏で、そのときにクジラの握りを食べた。

今回食べたエンガワと同様に、2貫目をやっつけるのにとても苦労した記憶がある。

なので当然スルー。

アジ。

最初に食べたイワシがけっこう良かったので、ふたたび青魚に手を出す。

その第一印象はデカい。

ちょっと欠けているお皿が、じつに味わい深い。

イワシと同様に、薬味がいい仕事をしている。

ネタがシャリを覆いつくすようなデカネタ寿司は、その見てくれから「着物の裾を引きずってあるく遊女」になぞらえて、女郎寿司なんて呼ばれることもある。

品が無いってことなんですかね。

確かにきゅっと握りこまれていない寿司は、ちょっとだらしなく見える。

江戸前寿司は、魚を酢シメにしたり醤油に漬けたりと、いわゆる「仕事」ってやつを施す。

食材を日持ちさせるための工夫。

その江戸前寿司に対して、獲れたての魚を「そのまま切って出すだけの寿司」を海鮮寿司というそうで。

蝦夷前寿司がその代表ですかね。

なんだかんだとブーたれながらも、10皿を完食。

ふと見れば、いつのまにか隣の客はおろか、レーン沿いのカンター席には客がいなくなっていた。

いつも混雑しているこのお店のエアポケット的な、空白の時間に遭遇した気がした。

貴重な体験をしたようで、ちょっと得した気分になる。

こちらがお会計後のレシート。

外税なので、10%がプラスされる。

しめて2,772円なり。

けっこうな出費になった。

きっと100円のあお皿や、120円のみどり皿を上手に組み合わせれば、もっと安く上がるだろう。

けれどこの日、あお皿(玉子、カッパ、カンピョウ、納豆、イナリ)は回っていなかった。

ふと見れば、店の入り口には段ボールの城が築かれている。

そのはかない玉座には、ご機嫌なナナメな子猫ちゃんが鎮座する。

場所がら「きっといいエサ食べてんだろうなぁ・・・」と思ったら、隣にはキャットフードの入ったプラスチックのトレーが置いてあった。

市場は混雑。

1串500円のメヒカリ。

いつも欲しいと思うのだけれど、1人では食べきれない量なので毎回あきらめる。

ホンビノス貝が1Kgで500円。

いつのまに白ハマグリなんて立派な名前が付いたのか。

クルマを停めた駐車場に戻ると、1台の大型バスが入ってくるところに出くわした。

バスの正面には『那珂湊で中トロ・イクラ・マグロの握り寿司 真っ赤な絨毯「国営ひたち海浜公園」のコキア』の文字。

しかしなぜ人は漁港に行きたがるのだろう?

そういえば、わたし自身も青森県を旅行したときに八戸漁港に行ったっけ。

漁港には観光客を引きつける何かがあるのかもしれない。

市場寿司の基本情報

市場寿司の場所はこちら

駐車場は無いので、近くの有料駐車場を利用することになる。

駐車料金は4時間で100円と安い。

最寄り駅は、ひたちなか海浜鉄道の那珂湊駅。

距離にして約1Km、歩いて15分ほど。

鉄道を利用する場合には、JR常磐線の勝田駅から、ひたちなか海浜鉄道に乗り換えることになる。

今回、利用した駐車場の場所。

市場寿司まで徒歩で1分程度。

市場寿司の基本データ

 市場寿司 の基本データ 

 住  所 

 〒311-1221 茨城県ひたちなか市湊本町21−3

 電 話 

 029-263-1137

 営業時間 

 10時00分~15時00分

 定 休 日 

 無し

 Web Site 

 http://www.yamasa-suisan.com/

市場寿司のメニュー

※ 価格は2020年のもの。

 市場寿司のメニュー 

 あお皿 100円 

 玉子握り
 かっぱ巻き
 かんぴょう巻き
 納豆巻き
 いなり

 みどり皿 120円 

 まぐろ
 玉子つまみ
 コーン
 梅きゅう巻き

 あか皿 200円 

 本マグロ赤身
 サーモン
 カンパチ
 ハマチ
 イサキ
 メダイ
 ホーボー
 エンガワ
 アジ
 しめサバ
 穴子
 ツブ貝
 石垣貝
 イカ
 タコ
 むしえび
 甘えび
 鉄火巻き
 ネギトロ軍艦

 あみ皿 300円 

 トロサーモン
 キングサーモン
 シマアジ
 スズキ
 ヒラメ
 金目鯛
 真鯛
 生銀ダラ
 いくら
 親子軍艦
 赤えび
 活タコ
 赤貝
 ホタテ
 くじら
 生ウニ
 白身3貫り
 エビ3貫り

 むらさき皿 400円 

 中トロ
 ほっき貝
 活赤貝
 貝3貫盛り

 もくめ皿 500円 

 トロ

 その他 

 味噌汁
   ???円
 オレンジジュース
   150円
 アップルジュース
   150円
 サイダー
   150円
 コーラ
   150円
 ウーロン茶
   150円
 Qoo
   200円
 冷酒
   700円
 日本酒一合(冷、熱燗)
   350円
 缶チューハイ(レモン)
   300円
 生ビール中
   500円
 生ビール小
   300円
 缶ビール(アサヒ)
   300円
 ノンアルコール アサヒドライゼロ
   350円