水戸にあるスリランカ料理の店コジコジ。
某食べログのカレー百名店に、3年連続で選出されているほどのお店だ。
今日は平日だが、奇跡的に休みが取れたので、超人気店コジコジでぼっちメシを堪能してきた。
やぁ、諸君ごきげんよう。
私がぼっちメシ研究所のジャムだ。
スリランカ料理の人気店 コジコジ
今年も都道府県魅力度ランキングが発表された。
2019年もランキングの1位は北海道。ランキング調査開始から11年連続で1位だ。もはや殿堂入りと言っていいだろう。
そして我らが愛する茨城県は47位。
いつも通り安定の最下位。こちらも、もはや殿堂入り。
これで7年連続のビリとなったわけだが、実は茨城県には世に知られていない、たくさんの魅力がある。
しかしそれが上手くアピールできていないため、イマイチ世間には茨城県の魅力が伝わっていない。
茨城県には、美味しい食材がたくさんあるし、また、美味しいお料理を食べさせてくれるお店がたくさんある。
私は、そんな茨城県の「食の魅力」を、少しでも多くの人々に知ってもらいたいと思う。
そのためには、そうだ、今日は金曜日だが、仕事なんてしている場合ではない。
茨城県の魅力を広めるためにも、一軒でも多くの「美味しいお店」を紹介しなくてはならない。
私は休みを取るために、ちょっとした「大人の魔法」を使った。
と言っても、ごくごく初歩的な魔法だ。
簡単な呪文を唱えるだけで、日常の中に「すてきな休日」を生み出すことができる、とても便利な魔法でもある。
「あのぅ、おなかの調子が悪くてぇ・・・」
職場に電話をして、この魔法の言葉を伝えれば、だいたいOK。
電話に出た同僚、もしくは上司に向かってこの呪文を唱えれば、大抵の場合はお休みをゲットできる。
ただし、たまにメンドクサイ奴が電話に出ることがあって「じゃ、今日は病院にいって、診察結果を知らせてください」なんて言われたりすることもある。
おいおい待ってくれ。これは大人のお約束ってやつだ、分かるだろ?
普通だったら、たとえそこで「あ、ウソくさい」と思ったとしても、「じゃ、お大事に」って返すのが大人の作法ってもんだろが。
君だって使ったことあるだろう?この魔法を。
幸いなことに、今日は、そんな無粋な奴ではなく、大人の常識をわきまえたヤツが電話を取ってくれて、あっさりと魔法にかかってくれた。
おかげで、今日という日を休日にすることができた。
ただしこの魔法は、職場における私の信頼と評価を著しく下げるため、頻繁に使う事ができない。
コジコジに到着
せっかくお休みを取ったのに、あいにく天気は雨。
天気予報では、今日の日中は曇りで、雨が降り出すのは夜からのはずだったのだが、なぜか午前中からバッチリ雨が降っている。
今日のランチに選んだお店コジコジは、水戸の茨城大学のすぐ近く。最寄りの駅からは数キロあり、徒歩で行ける距離ではない。
そして、お店は狭い路地が入り組んだ場所にあるので、クルマで行くよりも、自転車で行く方が都合がいい。
しかし、この雨では自転車で移動するなんて無理な話だ。
ならば、しかたがない。今日はクルマで移動することにしよう。
コジコジの駐車場
国道123号線を通り、お店に到着。
お店は2階。
1階部分は駐車場のようだが、コジコジの駐車場なのだろうか?
どうやら2台は店の1階部分に駐車できるようだ。
店の前の通りの先にも駐車場がある。
店から30メートルほど離れた場所に駐車場はあり、4台分が確保されている。
店の前の狭い道をまっすぐ進んで行き、左側に駐車場ある。
私の後ろについて来たクルマも、私に続いて駐車場に入って来た。
そしてやはり私と同じように、コジコジの駐車場にクルマを停めた。
時間を確認すると、コジコジの開店時刻である午前11時45分には、まだ数分の余裕がある。
後から駐車場にクルマを停めた男性はなかなかのご年配の紳士。ぼっち紳士だ。
この紳士は、傘をお持ちでないようだ。雨が紳士のロマンスグレーの髪を濡らしはじめている。
クルマにロックを掛けると、小走りに店の方に走り去って行った。
お店の中へ
雨に打たれながら、店の方に向かう。
店の開店を知らせるウェルカムボード。
建物わきの階段を昇り、2階にある店の入り口をくぐって店に入る。
オープン直後だというのに、すでに5組もの先客がいる。
驚いた、なんでもうこんなに客がいるんだ?
これでは店内の写真を撮ることはできそうもない。
しかも今日は平日だ。
ひょっとして、彼らも大人の魔法を使ったのだろうか。
ちくしょう、ちゃんと仕事に行きやがれってんだ。
先ほど駐車場でご一緒したロマンスグレーのぼっち紳士も、カウンターに座っている。
それも、5席あるのカウンターのど真ん中に。
いったいなぜ、このぼっち紳士はど真ん中に座っているんだ?
ふつう、端っこから座るだろうに。
お店のスタッフと思われるとても綺麗な女性の方から「いらっしゃいませ、何名様でしょうか」と声を掛けられた。
笑顔が素敵だ。とても丁寧な態度で感じが良い。
私はいつものように、ぼっちであることを伝える。
女性スタッフ「カウンターでもよろしいでしょうか?」
もちろんだ、カウンターで結構だ。私はカウンターが大好きだ。
カウンターのど真ん中に座っているぼっち紳士の席から一つ席を空けて、一番スミの席に座った。
カウンターの前はやや雑然とした印象。でも、こんな感じもスリランカ現地の雰囲気が漂い悪くない。
カウンターの上には、お手拭きとスプーンが備え付けられている。
店内はとても暗い。
ひたちなか市の人気のカレー店、印度屋らがるも店内は暗かった。茨城県のカレー屋は店内を暗くしなくてはならない決まりでもあるのだろうか?
そいえば、らんがるに行った日も雨だった。
タンブラーはサイズ的に1リットルくらいの量だろうか。
なるほど、なるほど。それくらい辛い料理が出てくるってことか。
カウンターの向こうの厨房で、日本人の男性が調理をされている。女性スタッフの旦那さんだろうか。
料理はスリランカの方が作っているのかと勝手に思い込んでいたので、ちょっと驚いた。
コジコジのメニュー
メニューを拝見する。
スリランカプレート
肉や魚が少しずつ2種類
野菜のカレーや副菜7種類
1,250円+税
※ 仕入れの状況や気分で肉や魚を1種にし、野菜を8種にすることもあり。
ヴェジプレート
野菜のカレーや副菜7種
ラサムスープ+ヨーグルト
1,200円+税
※ ヨーグルトは動物性なので不要な方はお申し付け下さい。
追加メニュー
作れていない日もありますが、お好みで追加できます
カレー追加 300円
ゆでたまご ハーフ 30円
ゆでたまご フル 50円
ラサム&ヨーグルト 150円 ※
※ インド料理のように、食事の締めにライスに混ぜてお召し上がりください。スリランカの食べ方ではないです。
女性スタッフ「こちらのお店は初めてでしょうか?」
私が「はい」と答えると、とても丁寧にお礼を返された「本日はお越しいただき、ありがとうございます」
そして、この店の基本的なメニューの構成を教えてくれた。めっちゃ親切。
ランチに付く本日のカレーは「タコのカレー」と「カツオのカレー」の2種類。
追加でカレーをオーダーする場合は「ブタのカレー」になるという。
スリランカプレートをドリンク&デザートセットでオーダーした。それとせっかくなので、追加メニューも一通り。
アルコール類もある。
料理が届くまで、ぼんやりと店内を観察する。
私が座っているカウンター右端の隣には、窓に面した明るいテーブル席が2つあった。
テーブル席の回りは、目隠しのための布が掛けられていて、この布がカウンターへの光を遮っている。
この写真を撮った直後に2組の客が来店し、窓際の2つのテーブル席は埋まった。
事前の予想では、大学に近いこのお店の客層は学生がメインなのかと思っていたが、しかし実際は客の年齢層ははるかに上。学生の姿はまったくない。
しかも、遠方からわざわざこの店にやって来たらしいことが、会話の内容からうかがえる。
ご婦人A「へぇ、日立市とひたちなか市って、同じじゃないの?どっちも同じ日立だと思ってた」
ご婦人B「そうなのよ、常陸太田市とか、常陸大宮市とかもあるのよ」
なんて会話をされている。
本日のランチはコジコジのスリランカプレート+α
スリランカプレート
女性スタッフ「お待たせしました、失礼いたします」
と、スリランカプレートが運ばれてきた。ワンプレートだ。
女性スタッフ「はい、こちらですねー、では、ご紹介します」
プレートに乗った料理の一つ一つを説明してくれた。
レンコンの炒め物
レンコンはシャクシャクとしたいつもの食感に、スパイスが効いた不思議な味。さほど辛くなくて食べやすい。こんなレンコンの食べ方があったとは驚きだ。
右下にある赤いのがチリペッパー。このチリペッパーが私の好みにぴったりとはまった。
食べるラー油的なザクザクとした食感。もちろん辛い。
カシューナッツの炒め物。
中華料理にも、カシューナッツと鶏肉を炒めた料理とかあるので、ナッツが副菜の一品として出てきてもさほど驚かなかった。
しかし、ナッツの脂分と香ばしさにスパイスが効いている未体験の味に、やっぱり驚いた。
バターナッツのカボチャのカレー。
カボチャの甘さと、スパイスの辛さの組み合わせ。
カボチャは普通のカボチャと違っていて、甘さは控えめ。どちらかといえばフルーツのような食感と味。
カツオのカレー。
一般的に我々日本人がよく食べるカレーや、インド・ネパールのカレーを期待していると、おそらく肩透かしを食らうだろう。
このスリランカのカレーは、そのようなカレーとはだいぶ様子が異なっている。
どちらかと言うとカレーというよりも、煮込まれた具材にカレーソースがからめてあると言った感じだ。
このカツオのカレー、意外な組み合わせだが美味しい。
でも、考えてみれば世の中にはサバカレーなんてのも有るくらいだから、魚とカレーって案外と相性がいいのかもしれない。
スリランカは日本と同じよう海に囲まれた島国のため、料理に魚を使うことが多いそうだ。
スリランカの場所
インドの南に浮かぶ島。スリランカ。
国土面積は北海道より少し小さいくらい。
タコのカレー。
ビジュアル的にはカツオのカレーとさほど変わらない。味付けも同じ。
だけど、こっちのカレーの方が、個人的な好みに合っていた。タコのくにゅとした食感がよい。
三つ葉のレモン和え
これは辛くないし、くせもない。食べやすい。
サラダ的なポジションの一品。
茄子のなにか。
甘くて酸味が効いている。
これはめっちゃ美味い。
ココナッツ。
なぜかあまり印象に残っていない。
大根の葉。
けっこう辛め。
スパイシーなんて簡単な一言ではすまない。深くて複雑な風味。
辛味、酸味、塩味、甘味、旨味と、さまざまなスパイスの香り。
しかし、悲しいかな、スパイスの知識などまったく無い私には、この料理の美味しさや風味が、何のスパイスによるものなのか、さっぱりわからない。
豆の煎餅。
さっくさくの軽い食感。
パリっとはしていないくて、サクサク。駄菓子の煎餅っぽい。
細かく砕いて、ご飯にかけても美味しい、とご説明いただいた。
ゆで卵のハーフとサンバライス。
このご飯は、ふだん食べなれているジャポニカ米とは、大きく味も食感も異なる。
粘り気は完全にゼロ。いわゆるアミロースが多いタイプのお米。
米と言うよりも、むしろ麦のようなプチプチ感。米粒が完全にパラパラで、箸では掴むのは困難だろう。
最初はこの食感に違和感を感じたが、食べ進めているうちに、これはこれでアリだな、と思えてきた。
が、最終的にはやはり食べなれた日本のお米が恋しくなった。
つまり、私の口にはちょっと合わないようだ。
ちなみに、ライスのおかわりはタイ米となるそうだ。
今回はライスのおかわりは遠慮した。
追加したメニュー
追加のブタのカレーも届いた。
スパイスで煮込まれた骨付きのスペアリブがゴロっと入っている。
私は冬になると、スペアリブのコーラ煮を良く作る。火にかけてほっとけば何となくそれっぽく作れるので、ここ何年かの定番だ。
しかし、スペアリブをカレーに使うという発想は無かった。今度マネしてみよう。
左の器の白いのはヨーグルト。上にのっている赤茶色の食材が何かは不明。色味的に辛いのかと思って、ビクビクしながら食べたら、別に辛くなかった。
右の器はトマトスープ。かなりサラっとした仕上がり。後引く美味しさ。
料理の一品、一品とても丁寧につくられていて美味しい。どれもはずれが無い。それぞれが、それぞれに個性的な味わいと、そして風味がある。
決して辛い一辺倒の味付けではない。乱暴な辛さではない。料理を口にすると、まず繊細な風味がちゃんとあって、辛さは後からやって来る。
また、野菜の食感がしっかりと残されている。いや、むしろ野菜の食感を積極的に活かす調理がされている。
これには心から感心させられる。
デザートのワタラッパン。
ココナッツミルクのプリン。
目の前に置かれた皿の上で、この立方体はプリンプリンと盛大に揺れる。
なんというか、まるで豆腐のようなプリン。相当な大きさ。
カシューナッツが入っていて、柔らかいプリンの中に歯ごたえのアクセントを添えている。
なにこれ、ちょー美味しい。
スパイスを効いたスリランカの料理。
なぜか、日本料理に似たところがある。
とはいえ、さすがにスパイスになじみが薄い日本人にとっては、ちょっとだけクセが強い。
しかし、そのクセを好きになったり、気になったり、少しでも心のどこかにフックが掛かれば、またスリランカ料理を食べたくなるのかも。
なるへそ、なるへそ。大勢の固定ファンが付くのもちょっと納得だ。
食後のドリンクはキリテ。
個人的にはコジコジのスリランカ料理は美味しいと思った。すなおに気に入った。
しかし、私はスリランカ料理の美味いや不味いを評価する「基準」なんて持っていないから、気軽にオススメとは言えない。それはしょうがない。
でも、コジコジの提供するスリランカの料理が、魅力的であることは確かだ。それも間違いない。
少なくとも私は、またこの料理を食べたいと思った。
しかし、さすがは超人気店のコジコジ。平日にもかかわらず、この客の入りようときたらまさに大盛況。これが休日ともなれば、なおさら席の確保は難しいだろう。
ならばまた、大人の魔法を使いって平日を狙って来るのが良さそうだ。
しかし、また魔法を使うためには、今日の魔法で失った信頼と評価が回復するのを待たねばならない。それには少し時間がかかりそうだ。
その他の感想
カレーとご飯は別にしても、7つの野菜の副菜はどれも作り置きのものらしい。いわゆる常備菜といったところ。
そのため、出来立てアツアツというわけにはいかない。
料理は問題なく美味しいのだが、この日は最高気温が10度程度。冬が始まった白くて寒い日。
せっかくのスパイシーな料理だったが、体を温めるには至らなかった。
できるなら、温かい料理を頂きたかった。
コジコジの基本情報
コジコジの場所
国道123号線のこの辺りから入る。
基本情報
予約もできるようなので、確実に食べたい方は電話予約したほうが良い。
住 所
〒310-0902 茨城県水戸市渡里町2305−6 小沢ビル 2F
電 話
029-353-8620
営業時間
昼:11時45分~14時30分 ※
夜:18時00分~21時00分
※ 日曜日のみ 11時30分~14時30分?
定 休 日
月曜、火曜