みなさんこんにちは、ぼっちメシ研究所のjamです。
今日は、茨城県のとある名物についてのご報告となります。
無駄に前置きが長いです。
なので、納豆かつを提供しているダイニングまつばについては目次の「3 ダイニングまつば に到着」からご覧くださいね。
さて、茨城県と言えば「都道府県魅力度ランキング 万年最下位」の県ということで有名です。
しかし、その茨城県で生まれ育った私に言わせてもらえれば、茨城県ほど魅力に溢れている都道府県って、他にありません!
ただ、その茨城県の魅力に対して、世間の需要が無いってだけなのです。
ところで、茨城県の一番の名物ってご存じでしょうか?
茨城一の名物、あなたにはお分かりでしょうか?
では、ちょっとだけヒントを。
以下に載せた俳句は、蕉門十哲の一人で、松尾芭蕉の遺書を代筆したことで知られる各務至孝が読んだものです。
茨城県の名物
「茨城県の名物」と言われて、誰もがまっ先に思い浮かぶもの・・・それは
水戸黄門?
冬のアンコウ鍋?
偕楽園の梅?
鹿島アントラーズ?
ガルパン?
水戸の変なタワー?
はい! そうですね。
たしかにそれは茨城県を代表する名物なのかもしれません。
でも、茨城県と言えば、それだけではありません。
なにか大事なものをお忘れじゃありませんか?
茨城県と言えば全国にその名を轟かす、もっともっとスンゴイ名物があるんです!
そうです、すでにお気付きですよね?
そう、アレですよっ! アレ!。
それは!
そう!
暴☆走☆族☆!
いやー、今時なかなか見れませんからね。暴走族なんて。
今時の若い方たちにとっては、その存在自体を知らない方も多いのかもしれません。
もはや絶滅危惧種といっても過言ではないですよね。
ボーソーゾク。
昔は日本全国どこにでもいて、そこら中を元気に走り回っていたモンなんですけどね。
ですが、近年は年を追うごとに、彼らの生息域はだんだんと狭まって行き、その個体数は減少の一途をたどっています。
今となっては、ここ茨城県と、そして北関東の一部でくらいでしかお目にかかれなくなってしまいました。
暴走族に詳しい専門家たちの話によると、近々レッドデータアニマルとなることが有力視されてるそうです。
野生の暴走族の保護のためにも「文明社会と自然界とのバランス」みたいなものを考え直すべき時が来ているのかもしれませんね・・・
ちなみに、すでにワシントン条約では、暴走族の国際取引は禁じられています。
そこんトコ、夜・露・死・苦!
ああっ!
あぁっ、しまった!
茨城の名物は暴走族なんかじゃなかった!
そうです、茨城県にはもっと有名なものがあるんです!
私としたことが茨城県で一番有名なものを忘れていました・・・
茨城県と言えばアレです。
それは!
そう!
デーブ大久保!
茨城県と言えば、誰が何と言おうがまずはデーブ大久保ですよね!
ごめんなさい、私としたことが、うっかりデーブのことを忘れていました。
みなさん良くご存じだと思いますが、デーブ大久保氏は、茨城県大洗町出身の元プロ野球選手です。
80年代から90年代にかけて日本プロ野球界で大活躍しました。
現在は東京新橋で肉蔵デーブという居酒屋を経営されているそうです。
そのデーブ大久保氏が、プロ野球界で長年お世話になった恩人、いわゆるひとつのミスタープロ野球、長嶋茂雄元巨人軍監督に茨城土産として贈ったのが、丸真食品株式会社の青仁一粒(せいじんいちりゅう)という納豆です。
長嶋監督はその青仁一粒をお召し上がりになり、この茨城県の納豆をたいそうお気に召されたとか。
現在はご自身でお取り寄せされているそうです。
へぇ、茨城県の納豆ってわりと有名なんですね。
ふーん。
この青仁一粒は、宮城県産の青仁青豆という豆を使った納豆です。
付属のタレは紫蘇の香り。大粒の納豆はまるで枝豆のような瑞々しい香りがして、とても美味しい納豆でした。
でもちょっと高いんですよね。
その価格なんと540円!
私のような社会の最下層にいる人間では、なかなか手がでません。
この写真の青仁一粒は、「美味しい納豆食べ比べ」的な記事を書こうかと思い、思いきって買ってみたのですが、記事はボツにしました。
でもせっかくだし、もったいないので、この記事に紛れ込ませてみました。
資源の再利用ってやつです。エコですね。
ボツにした理由はコレ。
会津高田納豆。
茨城県の納豆をいろいろと食べ比べてみて記事にするつもりだったのですが、なんと、ゲスト的に参加してもらった、この福島県産の納豆が一番美味しかったのです。
この納豆は、大豆の風味がしっかりと活きていて、とても美味しい納豆でした。文句なしの初代チャンピオンです。
ご近所のスーパー、マルトで購入しました。120グラム入りで売価は100円以下と、とてもお手頃。で、すごく美味しい。
すべての茨城県民の夢、それが納豆かつ
茨城県民なら誰もが思うこと、それは・・・
「とんかつに、納豆を掛けて食べたいなぁ」
そう思わない茨城県民なんて一人もいません。もし、万が一にそう思ったことがない茨城県民でも、
「納豆を、とんかつに掛けて食べたいなぁ」
と思っているはずです。
絶対に!
そんな茨城県民1億人の夢である「納豆」と「とんかつ」のミラクルな組み合わせ。
未だかつて人類が成しえなかった偉業、夢のコラボレーション「納豆かつ」。
しかしその奇跡のメニューを、すでに40年も前に実現させていたスゴイお店があるのです。
それが、納豆かつの元祖ともいえるお店、ダイニングまつばです。
全茨城県民58億人が夢見た「納豆が掛かったとんかつ」
さっそくダイニングまつばへと行ってみましょう!
我がぼっちメシ研究所がある「ひたちなか市佐和地区」はとても田舎なので、ろくな道路が整備されていません。
こんなケモノ道に毛が生えたような道を行くことになります。
野生動物と、野生の暴走族に警戒しながら進みます。
佐和から那珂市へ向かう道はとても険しいのです。
あ、すみません、写真を間違えました。
実際はこんな感じです。
でもなんか、前の写真とたいして変わりませんね。
べつに訂正しなくても良かったような気もします。
納豆あつの元祖 ダイニングまつば に到着
さあ、ダイニングまつばに到着しました。
お店のオープン時刻の11時30分どんぴしゃです。
この看板が目印です。
もしかしたら、目にされたことがあるのではないでしょうか?
「特製納豆かつ」の上側に配された茶色のタイル柄が納豆を、そして下側のオレンジ色のタイルはとんかつを表しています。
たぶん。
納豆かつ、が看板メニューですが、ダイニングまつばは、それ以外の洋食メニューも充実しています。
このお店は「秘密のケンミンンSHOW」というテレビ番組で取り上げられたそうです。
もちろん納豆かつの取材で。
「秘密の」の部分が伏字になっているのが実にミステリアス。すでにこれだけで期待値は爆上がりです。
店内の様子
店内の様子。
大きな窓でばっちり明るい店内。
やや雑多な感じもしますが、とても清潔にされています。
オープン直後なので、まだ他のお客さんはいません。
いつものように、お店のすみっこに座りました。
壁にはこのお店を訪れたタレントさんのサインなんかが飾られています。
コートレットからとんかつへ
とんかつ。
とんかつの上にはCutle(カットレット)と書かれています。
もともとは「骨付きの背中の肉」という意味で、フレンチのコートレットが語源です。
このコートレットという言葉が移民とともにアメリカに渡り、英語読みのCutlet=カットレットになりました。
コートレットはアメリカに渡ってカットレットとなり「骨付きの背中の肉」にかぎらず、お肉にパン粉をつけてバターで揚げる料理全般を指す言葉へと変わりました。
その「カットレット」はさらに日本に渡ってきて「カツレツ」へと変化するのです。
パン粉で揚げたお肉、的な料理を現す「カツレツ」
豚のカツレツだから「とんカツ」ってワケですね。
もちろんオーダーはこの店名物の「納豆と豚」のカツレツ。
納豆かつセット
15分ほど待つと、茨城県民80億人が夢にまで見た納豆かつのセットが届きました。
とんかつは、ばっちり納豆まみれです!
この写真の手前にご飯が1膳、あと奥にもご飯が1膳、合計ご飯が2膳あります。
大盛りで注文したら、こうなりました。
1膳でも、十分に大盛りの量があります。
さて、どうしましょう。
付け合わせの野菜が彩り豊か。
普通のトンカツ定食だったら、千切りキャベツ大盛りという、いたって普通の付け合わせが出てくるところです。ですが、ただの千切りキャベツでは、この納豆かつのパートナーとしてはパンチ不足。
元祖納豆かつの店、まつばの付け合わせはちょっと違います。
トマト、パプリカ、レタス、キュウリ、紫玉ねぎ等を、ふんだんに使ったサラダが添えられています。
もちろんドレッシング付き。
味噌汁はネギ、豆腐、わかめ。
こちらは比較的ベーシックな味噌汁ですね。
納豆かつというインパクト十分なメインがあるので、味噌汁はこれくらいがちょうどいいのかも知れません。
もちろんカラシ付き。
とんかつはもちろん、納豆とも相性がよいカラシ。
どう考えてもコレは外せません。
とんかつにのった納豆。
納豆がのったとんかつ。
茨城県民の夢を具現化したビジュアル。ここには茨城県民の理想郷が、とんかつの上に一面に広がっています。
納豆は大葉、ネギと一緒に、かなり細かく叩かれてひきわりになっています。
ダイニングまつばがオープンした40年前に、このお店の先代ご夫婦が考案されたのがこの納豆かつ。
40年間ずっと、このお店の看板メニューなのです。
現在は2代目がお店を切り盛りされていますが、いまだにこのひきわり納豆は、先代主人が自らつくられるとか。
しかも、納豆かつの注文が入るたびに、その都度叩いて作っているそうです。頭が下がります。
写真撮影のためにカメラを近づけると、納豆とねぎ、大葉のよい香りが漂ってきます。
とんかつは1口サイズに切り分けれらています。
とても食べやすい。
細かく刻んだ納豆は、とんかつに密着していて、剥がれるようなことはありません。
とんかつを箸でつまんで口に運べば、納豆もいっしょに付いてきてくれます。
良く考えられていますね、これ。
納豆自体にしっかりと味が付いているので、ソースなどは掛けずにいただけます。
テーブルには調味料が備え付けでありますので、お好みで味を調整することもできます。
それとこのとんかつ、お肉がめちゃ柔らかい。そして美味しい。
とんかつだけとっても相当レベル高いです。
ご飯はコシヒカリですね。たぶん。
食べなれた味。
とんかつにも、納豆にも良く合います。
2膳ともばっちり頂きました。
ごちそうさまでした。
ダイニングまつばの場所はここ
駐車場は4台くらい。ちょっと狭いかも。
納豆アレコレ
ある美食家の場合
かの有名な美食家、北大路魯山人。
魯山人がおっしゃるところよると「納豆は、混ぜれば混ぜるほど美味しくなる」とのことです。
混ぜる回数は400回以上だとか・・・マジか。
魯山人って納豆界でいう所の、いわゆる混ぜ厨だったんですね。
なんだかガッカリです。ちょっと失望しました。
私個人といたしましては、納豆は混ぜすぎると糸が泡状になるので、かえって口触りが悪くなって美味しさは損なわれるんじゃないかな、なんて思ってます。
よって、納豆はあまり混ぜずに、糸は少なく、大豆の豆感が感じられるくらいがちょうど良いんじゃないかと考えています。
とんかつに乗った納豆は混ぜれませんもんね。
それはさておき、混ぜ厨こと、北大路魯山人、納豆について実に含蓄のあるありがたいお言葉を残されています。
魯山人「糸をひかない納豆は食べられない。一番美味いのは、仙台、水戸などの小粒の納豆である」
いやぁ、さすがは先生! よくご存じでらっしゃる!
私、感服いたしました!
もともとは季節商品でした
寛政(1789年~)の頃、納豆は冬至から売り出される冬を代表する季節商品でした。
それが時代が下がるにつれ、どんどん売り出しの時期が早くなっていき、天保(1831年~)の頃には、夏にも売り始めるようになったとか。
やがて納豆は一年中いつでも手に入る通年商品となったそうです。
いい時代になりましたね。