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【キッチンヤン】ただのラーメン屋ではない! めちゃうま中華を味わえるお店@茨城県茨城町

今回ご紹介するお店は『キッチンヤン

ジャンルとしては、いわゆる街中華とかラーメン屋にカテゴライズされるお店。

キッチンヤン

キッチンヤンは、なんというか、いわゆる「味のある」お店だ。

そう、この店は実に味わい深い。

で、どのように味わい深いのか? さっそく見てみよう。

 

やぁ諸君ごきげんよう。

ぼっちメシ研究所のジャムだ。

お店の外観

こちらがお店の外観。

この薄黄色の建物全体が『キッチンヤン』。

かと思ったらそうじゃない。

このトタンで囲まれたスペースが『キッチン・ヤン』の店舗。

どことなく東南アジアあたりの屋台を思わせるその外観は、なんだかちょっぴり怪しげな雰囲気。

店に前には営業中の赤いノボリがはためいている。

店内の様子

店に入ると「いらっしゃいませ!」と出迎えてくれたのはご主人。

30代後半から40代前半だろか、物腰も柔らかく感じがいい。

お好きな席へどうぞ!」と勧められ、横並びに配置されたテーブルの隅に腰を落とす。

2人掛けテーブルが2つと、壁に寄せたテーブルのカウンターが3席。

ここの飲食スペースとは別に、奥にある厨房の前にも5~6席ほどのカウンターがあるが、そちらの席は超高火力コンロのすぐ近くなのでものすごく暑い。

クラシカルで懐かしさ満点の椅子。

昭和のドライブインとかゲームセンターの椅子を思い出した。

汁なし担々麵とヤン・バーガー

メニューは麺類が中心。

気になるお値段はラーメンの700円からエビワンタン麺の950円までと、すべて1,000円以下に抑えられている。

なんとなく興味を引かれたのは四川風担々麺(汁なし)。それに点心メニューのヤンバーガー(角煮)。

さっそく大将に注文を伝えると「ヤンバーガーは蒸すのに15分ほどかかります」とのこと。

あ、ぜんぜんOKっす。

料理を待つあいだ、あらためて店の中を観察。

半透明のトタンで囲まれた店内。

天井からは裸電球がぶら下がり、その配線コードもむき出しのまま。

内装はなんというか、その・・・なんというか・・・趣がある。うん、そうだ「趣がある」だ。

トタン越しに自然の光がたっぷりと入ってくるため店内はとても明るく、写真を撮るのに最高の環境。

それに掃除も行き届いていて清潔感も申し分ない。

注文してからほどなくして運ばれてきた四川風担々麵(汁なし)。

お店はご主人のワンオペで回しており、さらにこの時は先客が3名。

なので料理が出てくるまで多少は待つことになるだろうと覚悟をしていたのだが、意外と早く料理が提供された。

丼ぶりの上にどっさりと盛りつけられているのはご存じパクチー。

中華料理の場合はパクチーじゃなくて香菜(シャンツァイ)って言うんだっけ?

ピンっと張ったパクチーの葉は、その見た目からして採れたて新鮮なのがよく分かる。

ちなみに注文時に「パクチーは大丈夫ですか?」と確認してもらえるので、もしお好みでないならパクチー抜きでも注文できる。

メンマとコマツナ。

コマツナって、ホウレンソウより少し苦みが強めでちょっとゴマのような香りがするところが良い。

てっぺんには花椒の香りを漂わせている四川風なタレ。

みじん切りのタマネギ。

写真では分かりにくいけど、挽肉も入っている。

丼ぶりの底に箸を突っ込み、ぐりんっと麺をかき出すと、幅広の麺が顔を出す。

とりあえず、麺とタレを混ぜる。

すると器の中からパクチーや花椒の香りが広がる。

さらに箸の先からは麺のしなやかな弾力が伝わってくる。

さっそく食べてみると、このピロピロ麺がやたらと美味い。

ピロピロでもって、ツルツルな麺は弾力に富み、噛むのが楽しい。

でもこれ、美味いのは麺だけじゃないぞ。

てっぺんに乗っていた あの四川風のタレ。あれが効いているな。

ゴマ風味の中に、少しピーナッツっぽいこうばしい風味も混ざっている。

挽肉の旨味と、タマネギのシャクシャク感。

それにスパイスと香草の香りが華やかで・・・あとは、うーん、なんだかよく分からないけど、とにかく美味い。

タレは花椒のシビれる辛さがほどよく効いるが、決して過剰に辛すぎないのがまたイイ感じ。

辛味が主張しすぎることもなく、花椒はあくまでアクセントとして使われている。

じつに奥ゆかしい。

中華料理の文法に忠実に従いながらも、ググっと日本人の味覚と好みにアジャストした担々麺だ。

いや、それにしてもこの四川風担々麺、めちゃくちゃ美味いな。

我を忘れてガツガツとかっ込み、気が付けば担々麺もあとわずか。

担々麺を食べ終えるころ「ヤンバーガー(角煮)」が運ばれてきた。

中華まんの皮で作ったハンバーガー。

いや、どちらかと言えばサンドイッチに近いか。

小麦粉の皮がタレのからんだ豚の角煮を包む。

皮はモッチリふわふわでほんのりと甘く、甘辛い角煮の組み合わせがめちゃくちゃハマっている。

この店、その店構えのチープさとは裏腹に、かなり本気モードな中華料理を出してくるな。

エビマヨ+油淋鶏+ライスセット

同日、夜の営業にもお邪魔した。

いやぁ、美味しいからまた来ちゃいました。

夜のメニューには麺類の他に「焼豚チャーハン」「ご飯セット」「ライス」などのご飯ものや、一品料理などが追加されている。

目を引いたのは「油淋鶏」。

鶏モモ肉まるごと1枚を油で揚げて、甘酸っぱいタレを絡めた油淋鶏。

これが大好きなんだ。

うん、よし、コレに決まりだ。

さっそく注文しようとすると、ご主人から日替わりメニューとして「エビチリ」「エビマヨ」「唐揚げ」の3品があることを知らされる。

すっかり油淋鶏にココロを決めかけていたところに突如として現れたエビマヨ。

お、エビマヨもイイな。

でも、やっぱり油淋鶏も食べたい。

ああ揺れるぞ。

心が揺れる。

油淋鶏とエビマヨ、どちらも魅力的でどちらも捨てがたい。

このうち、どちらか1つだけを選ばなければならないとは、なんて残酷な話だ。

おそらく、橋本環奈広瀬すずの2人から同時に「私と付き合ってください」なんて告白されたとしても、たぶんここまで悩むことはないだろうなってくらい、心がグラグラと揺さぶられる。

ああ・・・いったいどちらを選ぶべきなのだろうか?

迷いに迷い、さんざん迷ったあげく、油淋鶏とエビマヨの両方を注文することにした。

だって、できるワケが無いぜ。どちらか1つを選ぶなんて。

この際だ橋本環奈広瀬すずも、まとめてオレが面倒をみてやろう。

オレがきっと2人を幸せにしてみせる。

何回か揚げ油のシャーシャーという軽い音が聞こえてきた後、まず最初に運ばれてきたのはエビマヨ

ああ、なんて美しい仕上がりだろう。

ブリリンとして色白なエビマヨは、まさに中華料理界の橋本環奈と呼ぶにふさわしい。

エビは片栗粉をまぶして揚げてあり、衣がマヨをよく絡めとる。

砕いたカシューナッツが歯ごたえとこうばしさをプラス。

こちらはご飯セットの青ザーサイ。

米も美味い。

抜かりなし。

スープの具は小松菜と刻みタマネギ。

表面には香味オイルが浮かんでいる。このオイルが何油なのか分からないけどいい香り。ごま油ではないのは確か。

シンプルな見た目からは想像できない奥行きのある味わい。

エビとマヨ。

この鉄板の組み合わせ。

案の定、めちゃくちゃ美味い。

ブリンブリンのエビは片栗粉の衣をまとってパリっとサクっと。

このブリブリっとしたぽっちゃり感は、まさに橋本環奈そのものじゃないか。

エビはけっこう大きめサイズで8尾が使われている。

エビマヨといってもまんまマヨネーズの味ではなく、ほんのわずかにトマトっぽい風味。それに何か甘みのある味付けがされていて、さらに豆鼓醬でコクをプラス。

この独特の甘みって、もしかして練乳だろうか?

わずかにピリっとした感じがあるから少しだけトウガラシが入っているかも?

青ザーサイ。

搾菜(ザーサイ)って野菜の根っこの部分なんだそうな。

キュっとしてコリっとした歯ごたえ。

浅漬けのザーサイって感じ。

とてもあっさりとしていてお口直しにちょうどいい。

ぶっちゃけ店構えはちょっとショボいが、でも提供する料理は超が付くほど本格的で驚くほど美味い。

そんなひとつのギャップ萌え。

ある種のカタルシスがたまんない。

エビマヨが乗った白めし。

なんて素敵なエビマヨご飯。

「幸せ」のカタチって、きっとこんなんだろう。

ローカーボ・ダイエッター、つまり低糖質ダイエットに励む人たちからは「白い悪魔」とも恐れられる白メシを、こんなにも魅惑的なビジュアルにしてしまうエビマヨのスゴさよ。

こんな美味しいものが食べられるなんて、これこそ我々人類が神様から愛されている証拠に他ならないだろう。

続いて油淋鶏の登場。

エビマヨが橋本環奈だとするならば、油淋鶏が中華料理における広瀬すずであることに異論をはさむ余地はないだろう。

せっかくなので、油淋鶏も広瀬すずに例えようかと思ったが、しかし残念ながら広瀬すず油淋鶏に共通点が見つからない。

いや、そりゃそうだ。

だって広瀬すず油淋鶏に共通点なんてもんがあるわきゃない。

油淋鶏のタレは甘めで酸味は少なめ。

これが文句の付けようもない美味さで、さすがは広瀬すずといったところだ。

とはいえエビマヨ油淋鶏の2品はさすがに多すぎた。

ちょっと胃袋と味覚が飽和する。

口の中をリフレッシュするために烏龍茶を追加で注文する。

大将が「黒烏龍茶と普通の烏龍茶がありますが、どちらにします?

んー・・・じゃ普通のほうで。

すると大将は傍らの冷蔵庫を開け「そのままでスミマセン」と、500mlペットボトルを手渡してくれた。

なるほどそのままだ。

でも、この正直すぎる正直さって嫌いじゃない。

麻婆麺(冷製)と半たまごチャーハン

この日は麻婆麵を注文することに決めていた。

麻婆麵は『キッチンヤン』の人気メニューらしく、多くのお客さんが注文している。

麻婆麵は温製冷製の2タイプ。

さてどちらにしたものかと悩む。

注文を取りに来た大将に「冷製と温製のどちらがオススメですか?」と尋ねてみた。

すると、大将はググっと眉間にしわを寄せ、その表情を険しくする。

その顔を見て「しまった」と思った。

何気なく聞いたつもりだったのだが、何か大将の怒りを買うようなことを言ってしまったのだろうか?

ひょっとして何か地雷を踏んじまったか?

これってあれか、あのパターンか「うちの店で出す料理は全部オススメなんだよ、馬鹿野郎!!」的なことを言われちゃうパターンなのだろうか?

固唾をのみつつ、大将の次の言葉を待つ。

その表情は変わらずに険しい。

やがて間をおいてからようやく大将が口を開く。

うーん・・・そうですねぇ・・・

冷製のほうが良く出ているようですが・・・でも温製も良く出ます・・・」

「だから、うーん・・・んー・・・」

「最終的には、やはり ”お客様のお好み” ってコトになっちゃいますかねぇ・・・

え?

それだけ?

本当に本気で冷製と温製のどちらが良いのか考えていたっていうのか?

あ、いやぁ、生真面目な人なんだなぁ。

じゃ、冷製の方でお願いします。

麺類を注文するとミニ玉子チャーハンをオーダーできる。

なので当然追加することに。

こちらが麻婆麵(冷製)

やや赤みががった麻婆豆腐が丼ぶりの表面を覆いつくす。

けっこうグっとくるビジュアル。

お店で麻婆豆腐を食べるとき、まっさきにチェックする重要なポイントは、使われている豆腐が「木綿」か? それとも「絹ごし」か?

硬めに作られた木綿豆腐は煮崩れしにくく、ざっくりとした食感と素朴な風味が特徴。

対して絹ごし豆腐は滑らかな舌触りを持ち、麻婆豆腐にすると ぷるんぷるん の食感を楽しめる。

当然それぞれにまったく異なる魅力があるわけで、だからこそ豆腐は「木綿」と「絹ごし」という個性の異なる2つタイプが作り続けられ、スーパーなどでも必ず両方の豆腐が並んで売られている。

どちらの豆腐にもそれぞれの良さがあるのだ。

それゆえに2021年現在、我々人類は豆腐作りのベスト・プラクティスを1つに決められずにいる。

私の好みはというと、絹ごし豆腐も木綿豆腐もどちらも大好き。豆腐自体が好きなんだな。

で、こちら『キッチンヤン』の麻婆豆腐に使われている豆腐が木綿なのか? 絹ごしなのか?

豆腐フェチの私にもこの豆腐がどちらの豆腐なのか判別できなかった。

なにせこの豆腐、木綿のように硬めで、でも絹ごしのように滑らか。

つまり両方のイイとこ取り。

味のベースは甜面醤。

甘みとコクがあり、花椒が薄くかけてあり褐色の麻婆豆腐の上に香りの花を咲かせる。

こちらはミニ玉子チャーハン

具材は卵とネギのみ、というシンプルさ。

しかしシンプルであるがゆえに最も難しいチャーハンであり「黄金チャーハン」とも呼ばれる。

なんて話をかつて『週刊少年チャンピオン』で連載されていた中華料理漫画の『鉄鍋のジャン』で知った。

連載初期のエピソードだったと思う。

黄金チャーハンの作り方はじつにカンタン。

まずはチンチンに熱した中華鍋に油を引き、卵とご飯を炒める。

塩コショウで味を調えたら、ネギを投入してさらにひと炒め。

最後に酒と醤油を鍋肌から回しかけて香り付けをする。

この「鍋肌から回しかける」ってのがポイントで、酒と醤油を蒸発させることでチャーハンに余計な水分を与えずに香りだけを移すことができる。

醤油は香りを付けるためのものであり、味付けはあくまで塩とコショウ。

ネギと卵だけで美味いチャーハンを作るなんて、あらためて考えてみると、こりゃ相当な難題だ。

なんせ旨味をマシマシにしてくれるチャーシューやハム、カニやエビが不在なのだ。

余分なものをそぎ落としたチャーハンは、蕎麦で言えば「ざる」に相当するのか。

ああ、食べ物を別の食べ物に例えても分かりにくいな。

ようするに、シンプルであるがゆえに料理人のウデの良し悪しがストレートに出る料理ってコトが言いたかった。

そんなことを踏まえて、ちょっとこれを見てくださいよ。

米粒の1つ1つがしっかりと玉子でコーティングされたチャーハン。

米粒がいっさい潰れていないってところもプロの技。

当たり前のように美味い。

さて麻婆麵にもどろう。

この麻婆豆腐、辛味の元となるのは豆板醬ではなくてラー油なのかな?

豆板醤だったらトウガラシの赤い皮が混じるはずだが、それが見当たらない。

よって辛さは比較的マイルドで、ちょい辛くらい。唇をタラコにしてヒーヒーって感じにはならない。

わりとベーシックで万人受けする麻婆豆腐。辛いのがお好みならプラス100円で辛味をアップすることもできる。

前回のいただいた四川風担々麵と同じ幅広の麺。

プツプツっと歯切れがいい。

これ、この麺が美味いんだな。

豆腐はしっかりと水切りが施されていて、最後の最後まで餡がユルくなる事はない。

それに油が控えめななのもイイ。

辛さも味にも飽きない。

とても丁寧に作られた麻婆豆腐は好印象だ。

チャーシューメンと水餃子とヤンバーガー(ごま)

この日は「チャーシュー麺」をチョイス。

いっしょに「水餃子」を注文。

まずは水餃子。

てっきりスープに浮かんだ餃子が出てくるものと思っていたのだが、普通の焼き餃子のように皿での提供。

焼き餃子と違って、焼き目の付いた腹側を上にする必要がないので、ヒダのついた側が天を向いている。

水餃子と一緒に提供されるのはココナッツを使った餃子のタレ。

まずはタレを使わずにそのまま食べる。

厚めの皮はぷるんぷるんで、中には餡がみっちりと詰まっている。

まるで肉のかたまりのような餡。どちらかというと肉団子。それもぎゅっと詰まったやつ。

ニンニクの風味はしないのでまったく使われてないか、使われていても少量なのだろう。

次にタレをしっかりからめて食べてみる。

ココナッツの香りから「甘めのタレなのかな?」と先入観を持っていたが、甘さは控えめ。

 五香粉のようなスパイスが効いた餡と、ココナッツミルクの甘い組みあせ。

これがえらく美味い。

餃子は、ときたまクニュっとした歯ごたえがある。

不思議に思ってよく観察してみると、ものすごく細かく刻んだキクラゲが混ぜ込まれている。

おぉ、なんという細かい仕事。

この餃子、えらく手が込んでいるな。

クセになるココナッツのタレ。

テーブルには醤油、ラー油、酢、コショウが常備されているので、タレはお好みに調整できる。

次にチャーシューメン。

これこれ。このクラシカルなルックス。

これぞまさしく町中華のチャーシューメンだ。

香りが付いたオイル。

やっぱり何オイルなのか分からないのだが、とてもいい香り。

チャーシューは5枚。

それにメンマと刻んだタマネギ。

スープの中に沈んでいたナルトをサルベージ。

さっそくスープをひと口、ズズズっと。

って、

えぇー、なにコレー!?

チョー美味めぇええぇぇ!!

見た目の繊細さを見事に裏切る骨太で硬派なスープ。

鶏ベースっぽい感じだけど、もっともっと複雑な旨味。

この旨味がナニに由来しているのか、それまったく分からない。

分からないけど美味い。べらぼうに。

なんだ、このスープ!?

ただただ美味いことがわかる。いや、美味いことしか分からない。

いやコレ、マジで美味い。

麺はこれまでいただいた「四川風担々麺」や「麻婆麵」で使われていた平打ちのピロピロ麺とは違って、細打ちの麺。

この麺もまた美味い。

とてもスープが絡みそうにないド・ストレート麺なのに、絶品のスープをよく拾ってきてくれる。

こちらのチャーシューは「煮豚」ではなく、ちゃんと焼いて作るモノホンの焼豚。

ギュっとしまったチャーシューは豚肉の味が濃い。

このスープ、ちょっと感動するほどの美味さ。

食材からとったダシを、幾層にも幾層にも重ねて作られている。

それでいて旨味が交通渋滞を起こすこともなく、すっきり整然としてして一つの味に集約されているような、そんな感じ。

このスープ、ホントにすごい。

できることならポリタンクいっぱいに詰めて持ち帰って、床の間に飾っておきたい。

あらかた食べ終えて、丼ぶりの底に残ったスープをみると、茶色いチップのようなものが沈んでいる。

これはダシを取るために使われている食材の一部なのだろうか?

このバカ美味いスープのダシの元になっている食材を知りたいけれど、コレがさっぱり分からない。

でも、もしかしたら牛骨か?

後日、ラーメンデータベースに寄せられたレビューを見てみると、海産物の乾物を使ってダシを取っているそうな。

へぇぇーーー、コレって乾物の旨味なのか!

デザートのヤンバーガー(ゴマあん)

餡は、なめらかでいて黒ゴマの風味が豊か。

前にいただいたヤンバーガー(角煮)よりもこっちのほうが好みかも。

コンビニやスーパーで売っている中華あんまん。

あれだって相当美味いけど、これはその完全上位互換

上位といっても1段や2段くらい上ってんじゃなくて、もう一気に15段くらい上のステージにいる。

この日は「キッチンヤンの辣油」を買って帰りました。

酸辣湯麺と餃子とテイクアウトでヤンバーガー(ごまあん)

水餃子を食べたから、今度は焼き餃子をいってみよう。それと酸辣湯麵

餃子がかなりのボリューム。

デカイ。

相変わらず肉のカタマリのような餡。

ニンニクとかニラとか入っていない感じ。

ビールが欲しい。もしくは白いメシ。

酸辣湯麵のご到着。

トッピングに玉子とタマネギを追加してみた。

パクチーはデフォでのってくる。

軽くトロミの付いたスープはアツアツ。

スープの具材は豚肉、キクラゲ、ネギ、タケノコ、モヤシ、溶き卵などが使われている。

細麺をズズっとすすると、けっこうな酸味と辛味でちょっとむせる。

ブほッッ。

この酸辣湯麺、けっこうエッジのある酸味と辛さ。

おそらくスープのベースとなっているのはチャーシューメンのスープと同じもので、それに酸味と辛味をプラスしてこのスープが作られているのだと思う。

なのだが、酸と辣が思いっきり前面に押し出されていて、チャーシューメンで味わった独特の旨味を感じにくい。

今さらだけれども、よくよく思い返してみると、酸辣湯麵ってのはあまり好きじゃなかった。

正直に言うと、酸辣湯麵ってちょっと苦手なラーメン。

なにが苦手って、お酢の酸味がかなり強いところ。

いや、酸っぱいからこその酸辣湯麵だし、それこそが酸辣湯麵の魅力ってもんなのだろう。

しかしこの酸辣湯麵は本格的すぎて、私の手に負えない感じ。

苦手だって自覚があるのなら「最初から酸辣湯麵を注文するなよ」って話なのだが・・・なんか、すまん。

でもちゃんと食べきりました。

テイクアウトでヤンバーガー(ゴマあん)を3つ購入。

包み紙はシールで封がしてある。

あ、このシール知っているぞ。

キョンシーのおでこに貼るやつだ。

ヤンの焼き印。

テイクアウトしたヤンバーガーの3つのうち1つは自分で食べて、残りの2つは近所の住んでいる叔父夫婦へのお土産に。

たいそう喜んでくれた叔父から「お返しに」と、ビール350ml缶6本を頂戴した。

ヤンバーガー、交換レートが優秀過ぎる。

エビワンタン麵と焼売と杏仁豆腐

 

 

シュウマイは1皿5個。

 

 

 

エビワンタン麺

麺は普通盛りが150グラムで、大盛りだと1.5倍の225グラム。

つまりは1玉75グラムってことか。

 

 

 

 

 

 

ピロピロな皮に包まれたエビワンタン。

相変わらず美味いスープに浸って、その旨味をたっぷりと吸い込んだエビワンタンは、やっぱりとんでもなく美味い。

この日は雨が降っていて、異常なくらいの湿気。

写真を撮ろうにもカメラのレンズがすぐに曇ってしまい、まともな写真が撮れない。

この写真のようにモヤがかかったような写真ばかりが大量に撮れてしまった。

でもなんだかちょっと幻想的な感じでもある。

幻想的なシュウマイ。

幻想的なエビワンタン麺。

幻想的なエビワンタン。

まるでファンタジーの世界から飛び出してきたようなエビワンタンだ。

意外とモヤのかかった写真も悪くない。

しかし、中華料理の写真にファンタジーを求める人間は、おそらくそれほど多くはないだろう。

幻想の世界をフワフワと漂って、ハッと我に返ると、すっかりエビワンタン麺は食べ終わっていて、シュウマイの皿には最後の1粒を残すのみ。

えぇっ?

いったい、いつの間にたべたのだろう!?

まるで浦島太郎にでもなったような気分だ。

デザートの杏仁豆腐。

大きめの器でたっぷりで提供される。

ふたたびファンタジーな杏仁豆腐の写真。

エビチャーハンと唐揚げ

唐揚げと叉焼チャーハンを注文。

しようとしたら、大将から「チャーハンは、エビチャーハンもできますが」と提案される。

うん、じゃソレお願いします。

エビチャーハン。

ちょっと前に食べたミニ玉子チャーハンを1人前のサイズにスケールアップした感じ。

ミニ玉子チャーハンとの違いは、刻んだナルトと大きなエビが入っていること。

エビは5尾。

500円玉をひと回り大きくしたくらいのサイズ感。

で、こちらが唐揚げ。

大ぶりの鶏モモ肉が6つ。

 

唐揚げって大好きだけれども、なかなか家では作らないんだよな。

揚げ油の処理とかがメンドクサイし、油も跳ねてガンコな汚れを残すし。

 

片栗粉の衣をつけて油通ししたエビは、例のごとくプリっとだけじゃなく、パリっとした食感が楽しめる。

もりろん揚げたてのアツアツ。

油の切れがバツグンで、皮はバリッと仕上がっている。

ここ『キッチンヤン』の料理って、1つ1つがとても丁寧に作られているんだよなぁと、いつも感心してしまう。

冷やし担々麺と海老ワンタン

2021年6月最後の日曜日。久しぶりに『キッチンヤン』を訪れた。

カウンターの端に座り、さっそくメニューを見てみると、いつものレギュラーメニューに加えて新たに夏向けの冷やし麺3種と、「あおさ海苔の海老ワンタン麺」がラインナップに登場しているだはないか。

いきなり4つの新メニューの出現にちょっと戸惑ってしまう。

だって、この店の麺類なら、きっとどれを食べても美味いに決まっているから。

ならばどれを食べるべきだろうか?

じつに悩ましい。

で、注文したのは「冷やし担々麵(豆乳入り)」と点心メニューの「エビワンタン

まずはエビワンタンが運ばれてきた。

酢が強めに効いた塩味がベースとなっているスープが美味い。

エビワンタン麵の醤油ベースのスープでも美味しかったが、これはまた違った美味さがある。

ところで、エビの食感といえばプリプリ。

もうエビの枕詞ってくらい、エビの食感はお約束的にプリプリと表現される。

もちろんこのエビワンタンの食感もプリプリではある。

しかし、プリプリだけじゃない。

プリプリだけにとどまらず、ワンタンの中からコリコリとした食感が伝わってくる。

なんだ? このコリコリは?

具材をよく見てみると、タケノコを細かく刻んだものが入っていた。

このタケノコが、エビワンタンの食感にコリコリとした食感を添えている。

ああ。

なんというすばらしい工夫。

こういうひと工夫を加える手間を惜しまないその姿勢に、おじさん、心が打たれちゃうんだ。

夏向けのメニュー冷やし担々麵(豆乳入り)

冷やし中華を思わせる千切りのキュウリがいかにも夏っぽい。

花椒に混じってなにか柑橘系の爽やかな香りが添えられているってあたり、やっぱりキッチンヤンの麺類は侮れない。

豆乳とゴマだれ

ぐぅ・・・

こ、これ・・・!

これ、めちゃくちゃ美味い!

考えてみれば「ゴマ豆乳」って市販鍋のスープにもなっているほどの相性の良い組みあせ。

担々麺をざっくりと混ぜて、ひとすすり。

麺は、冷やし中華のものが使われている。

いわゆる「かんすい」が使われていない冷やし中華の麺って、ツルツル感は増すんだけれども、その代わりに歯ごたえが失われる。

だからあまり好きじゃないのだけれど、しかしこの麺がめちゃ美味い。

もう少し正確に表現するならば、麺とゴマ豆乳ダレとの相性がバツグンにイイ。

このゴマ豆乳のタレのために専用にチューニングしたかのような麺。

いや、この麺に合わせてゴマ豆乳ダレをチューニングしているのか?

とにかくアホなほど美味い。

なぜかこれまでにないくらい麺量が多い。

おそらく300gくらいだろうか?

千切りのキュウリは飾りではなく、麺にシャキシャキでポリポリの歯ごたえで麺の食感をサポートして、飽きることなく最後まで食べることができる。

貪るように麺をすすり上げて、一気に完食。

掛け値なしに美味かった。

あおさ海苔の塩海老ワンタン麵 & 水餃子

2021年8月。最後の日曜日。

前回からまるまる2ヶ月ぶりの『キッチンヤン』

この日のお目当ては新メニューのあおさ海苔の海老ワンタン麺。

そのお値段は1,000円オーバーの1,150円。

けっこう強気な値付けがされているが、この店のことだから、きっとその値段に見合うラーメンを出してくれるはずだ。

これとココナッツのタレがやけに美味かった「水餃子」をいっしょに注文した。

まずは水餃子。

このココナッツのタレ。前回より完成度を上げてきた。

おそらく、言われなければココナッツが入っているとは気が付かないほど、その風味はタレに馴染んでいて、味の一体感がいっそう増している。

あおさ海苔の海老ワンタン麺。

具材はメインのエビワンタンが5個と、それにチャーシューが3枚。

チャーシューとエビワンタンの夢の競演とはまたずいぶんとリッチな舞台。

海苔の香りがふわーっと香ってきて、まだ食べる前だというのに「美味い・・・」と、思わずひとり言をつぶやいてしまう。

いや、それ言うの早すぎだろ。

さっそくスープをいただくと、なんだ、やっぱり美味いじゃないか。

先に「美味い」と言っておいてよかった。

エビワンタンも海苔の風味をまとい、より海の幸って感じがアップしている。

この日のトピックは、いつもご主人のワンオペだった『キッチンヤン』に女性スタッフさんがついて2人体制となっていた。

ご主人は調理に専念することができるので、店がスムーズに回る。

はじめは奥様かな? と思ったけれど、ご主人よりだいぶ年下のよう。

このご時世のためマスクで目元しか見えないがとても美人。それでいてとても愛想がよい。

むぅ、すばらしい。

さて、そろそろまとめ。

この店は外観のイメージからちょっと入りにくい感じがしなくもない。ってかする。

しかし実際には、カップルや家族連れはおろか、女性の一人客なんかもけっこう多く訪れていたりする。

半透明のトタンに囲まれたお店は、外から店内の様子がボンヤリとではあるけれど何となく伺えるので、安心感があるせいだろうか?

いやいや。

多くの客がこの店に集まる理由は、この店の料理が美味いからなのだろう。

そんな『キッチンヤン』の料理。

丹念に工夫を重ねたこの店の料理を多くの人たちに味わってもらいたいと思う。

おすすめですよ。

キッチンヤンの情報

キッチンヤンの場所はこちら

駐車場はお店に隣接して4、5台分。

 

店は国道6号線の上り(黄色線:東京・つくば方面行)沿いに建っている。

国道からは写真のY字路の左(赤線)に入ってすぐ。

 キッチンヤンの基本データ 

 住  所 

 〒311-3116 茨城県東茨城郡茨城町長岡3456−4

 営業時間 

 11時30分~14時00分

 17時00分~22時00分

 定 休 日 

 木曜日

キッチンヤンのメニュー

※ 価格は2021年のもの。

 キッチンヤンのメニュー 

 麺  類 

 担々麺(汁あり)
    900円
 四川風担々麺(汁なし)
    850円
 麻婆麺(温製・冷製)
    850円
 酸辣湯麵
    850円
 チャーシューメン
    850円
 エビワンタン麺
    950円
 ラーメン
    700円
 麺大盛り
   +100円
 辛さ増
   +100円
 ★麺類注文された方のみミニ卵チャーハン
    300円

 トッピング 

 玉ねぎ
    100円
 メンマ
    100円
 あじ玉
    100円

 点 心 

 焼き餃子
    500円
 水餃子
    500円
 エビワンタン
    500円
 焼売
    500円
 ヤンバーガー(角煮)
    400円
 ヤンバーガー(ゴマあん)
    300円
 杏仁豆腐
    450円

 ご飯類 

 焼豚チャーハン
    700円
 ご飯セット
    350円
 ライス
    150円

 一品料理 

 ネギチャーシュー
    700円
 麻婆豆腐
    800円
 油淋鶏
    800円
 角煮
    850円

 単 品 

 青ザーサイ
    350円
 メンマ
    350円
 あじ玉
    100円