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【アイリーアーヤ】ジャマイカの郷土料理ジャークチキンが美味すぎてがっちりハマる@茨城県水戸市

カリブ海に浮かぶ小さな島国、ジャマイカ。

秋田県ほどの面積しかないこの国は、レゲエの神様ボブ・マーリーや、陸上短距離走のウサイン・ボルトの生まれ故郷であり、また、コーヒーで有名なブルーマウンテンなどでもよく知られている。

青く輝く美しい海、豊かな自然、レゲエのリズム。

まさに地上の楽園、ジャマイカ。

 

けれども、その他のこととなると、ほとんどまったく何も知らない。

う~ん・・・あ、あとはラム酒とか?

とにかく、そんなジャマイカの郷土料理をいただけるお店が水戸にある。

それがアイリー・アーヤだ。

 

やぁ諸君、ごきげんよう。

ぼっちメシ研究所のジャムだ。

アイリーアーヤ

水戸市のアイリーアーヤを目指して、自転車をキコキコキコキコと、すっ飛ばす。

小1時間ほど走って、開店時刻を少し過ぎたころにアイリーアーヤへと到着した。

しかしここで、いきなりジャマイカ流の手荒い洗礼を受けることになった。

なんとオープン時刻をとっくに過ぎているにもかかわらず、店のドアは固く閉ざされていたのだ。

ああ、なんてこった・・・やってないなんて、そんなのあんまりジャマイカ・・・!

しかし、どうやら臨時休業ってワケでもなさそうだ。

つまり、たんに開店が遅れてるってだけ。

きっと、こんなルーズさユルさも、本場ジャマイカ譲りなのだろう。

なんだかジャマイカ現地の空気感が、ヒリヒリと痛いほどに伝わって来る。

こんなところからも、ジャマイカへのこだわりを感じずにはいられない。

とりあえずご近所をブラブラして時間をつぶす。

10分ほど時間をつぶしてから戻ってみると、開け放たれ店のドアには、オープンの札が掛けられていた。

ジャマイカらしいラスタカラーの看板にも灯がともる。

ここアイリーアーヤは、いわゆる飲み屋さん、ジャマイカン・バーっていうのかな。

なので、ランチの営業はおまけみたいなもの。

この店の本番はあくまで夜から。

ランチメニューの看板。

提供までの時間が記載されているのが地味にうれしい。

ジャマイカの名物料理、ジャークチキンについての説明。

なんでも「海外ではとてもポピュラーなジャマイカ郷土料理です」とのこと。

ようするにスパイスが効いた焼き鳥って感じの料理なのだろう。

店内をのぞき込むと、中の照明はまだ落ちたまま。カウンターの向こう側で店主らしき男性がゴソゴソと何かしている。

「あの、もぅやってますか?」と尋ねると、その男性から「あ、どうぞ、どうぞー」と入店を促される。

で、まずは手の消毒とオデコで検温。

写真を撮ってもいいですか? と尋ねると「ありがとうございます」とのお返事をいただく。

すごく物腰の柔らかい人で、安心する。

カウンターの椅子はわずか2つのみ。

おそらく新型コロナウイルス対策で間引いているものと思われる。

とりあえず窓側の椅子に腰を下ろす。

すると、この椅子の座面が思った以上に沈み込む。

スットーーーン、と。

これには思わず「おおおっ!?」と、ヘンな声が漏れる。

ちょと、いや、ものすごく恥ずかしい。

とりあえず料理を注文してしまおうと、目の前のメニューをあさる。

まず目に飛び込んできたのは、この『なごみの一品』。

キムチやっこ、エリンギポン酢、シラスおろし。

じつにジャマイカらしい料理の数々がならぶ。

と思ったら、ランチメニューはこっちだった。

ジャークチキンプレート(1,050円)

ジャークポークプレート(1,270円)

さて、チキンにしようか? ポークにしようか?

迷いに迷って、結局はハーフジャークチキンとジャークポークの両方が一度に楽しめるジャークミックスプレート(1,600円)を注文した。

あ、ドリンクはジンジャーエールで。

しばらくすると、1人の男性客が来店して、カウンターの椅子に座る。

「お! ひさしぶり!」

「あれ? なんか痩せた?」

どうやら男性は、この店の常連客のようで、マスターと親し気に話しはじめる。

やがて世間話にひと段落がつくと、男性客はようやくメニューを広げた。

「あれ! シラスおろしなんてあるの???」と、驚きの声を上げる。

おっと、それはナイスな質問だ。

わたしも「なぜジャマイカ料理の店でシラスおろし?」と、ずっと疑問に思っていた。

なんでもマスターによると「酒のつまみにすぐに食べられるものを出したくて・・・」ということで、最近になってから『なごみの一品』出すようになったんだとか。

お客さんの反応は上々らしいのだが、なぜかシラスおろしだけは注文する客が極端に少ないらしく、もうすぐメニューから消すとのこと。

「食べてみる?」と、マスターはその男性客に勧めた。

だが、その言葉が終わらないうちに「いや、いらない。ジャークチキンお願い」と、やや食い気味で答えが返って来た。

なるほどシラスおろし、抜群に不人気だ。

店内のテーブル2つ。非常にコンパクト。

そしてBGMは当然レゲエ。

少し早めのミディアムテンポで、なんだかカッチョイイ。

今時のレゲエってこんな感じなんだなぁ。

自分では意識していなかったが、どうやら私はジンジャーエールが好きなようだ。

このジンジャーエールはショウガの風味が軽め、甘さ控えめのさっぱり系ジンジャーエール。

なんだかニア・ウォーター的でとても飲みやすい。

暑い日には、こんな軽いジンジャーエールをゴキュゴキュと一気飲みして、喉をピリピリっとさせたい。

このジンジャーエールをとても気に入ってしまった。

マスターによると、どこぞの飲料メーカーのものらしいが、詳細は失念。

まずはグリーンサラダ。

続いてジャークミックスプレートが到着。

待ち時間は看板通り20分ほどだ。

想像していた以上にお肉がたっぷりなのが嬉しい。

初めて見たときには、黒焦げになった肉のように見える。

というか、そういう風にしか見えない。

しかし、この黒い色の正体は、決してコゲなどではなく、オールスパイスによるもの。

オールスパイスってのは、濃いこげ茶色をしている。

美味いジャークチキンを作るには、肉がまっ黒になるほど、たっぷりとオールスパイスをぶっかけてやらなくちゃならない。

スパイスの量をケチっていては、本当に美味いジャークチキンを作ることなど不可能なのだ。

 

と、いういことを後に知った。

こちらはライス・アンド・ピーズ。

ちょっと見た目がお赤飯っぽい。

米といっしょに炊き込まれている豆はササゲか?

見た目こそ黒いけど、当然、コゲ感はまったくない。

ジャーク・ポークで使用している部位はロースで脂たっぷり。

オールスパイスって、ちょっとスターアニス(八角)の香りに似ている気がする。

ジャーク・チキンのほうは、胸肉が使われている。

ロースを使ったジャーク・ポークとは対照的な淡泊な味わい。

豚肉よりも、こっちの鶏むね肉のほうがスパイスのノリがいいというのか、相性がいいように思えた。

パサつきがちな鶏胸肉も、肉の塊りをローストしてから切り分けているので、しっとりとジューシーな仕上がり。

これはお見事。

トマトケチャップはちょっとピリ辛。

カリカリに焼き上げられた皮が、これまた美味い。

鶏むね肉をこんなに美味しく食べられるなんて、なんだか得した気分。

それに脂肪が少なくて、とびきりヘルシーなのも嬉しい限り。

豚肉と鶏肉のジャーク同門対決は、チキンに軍配が上がる。

ところで、このジャーク・チキンって、サンドイッチにしたらとっても美味しそう。

コールスローっぽいサラダはめちゃ酸味が効いている。

乳酸発酵が進んだ白菜漬けやキムチのような酸っぱさ。

これってジャマイカ流の味付けなのだろうか。

少しだけ発酵食品っぽい複雑な風味がある。

いや、それにしても、美味いなこれ。

ライピー(ライス・アンド・ピーズ)とは、ココナッツミルクとスパイスで炊き上げたご飯なんだそうで。

使用されている米はインディカ米で、粘りはまったくなく、非常にパラパラとしている。

箸で食べるのはきっと困難だろうってくらいパラッパラ。

間違いなくお米なのに、軽くてサラっとしていて、とても不思議な食感。

どこかスナックのようなご飯。

ちょっとクセになる風味。

ジャマイカのソウルフード、ジャークチキン。

と書きたいところだが、しかしソウル・フードという言葉を調べてみると、その厳格な意味はアメリカ合衆国南部の黒人料理のことを指すのだとか。

だからアメリカの国民食ともいえるハンバーガーや、ホット・ドッグは、黒人料理ではないのでソウルフードとは呼ばれない。

しかし、フライド・チキンは黒人料理が発祥なのでソウルフード。

へぇ、たんに郷土料理のことをソウルフードって言うのかと思ってたわ。

あれ? でもケンタッキー・フライド・チキンのカーネル・サンダースって白人だよね・・・?

なんだか不思議。

デザートにラムチョコレートを追加で注文する。

ジャマイカのラム酒とチョコレートの素晴らしい組み合わせ。こりゃ楽しみ。

しかし「あの、これ、アルコールがガッツリ入っていますが、大丈夫でしょうか?」とマスターに尋ねられる。

そうだ、今日は自転車で来たのだった。

だから当然アルコールはNG。

こりゃ諦めるしかない。

苦渋の決断。

ああん、食べてみたかった。

アイリーアーヤ特製のシーズニングが販売されている。

自宅でもジャークチキンやポークを作れちゃう優れもの。

会計のとき、マスターに食事のお礼を伝える。

「ごちそうさまでした、美味しかったです。やっぱりチキンのほうが美味しいですね」

マスターは「ありがとうございます」と、人の良さが滲む笑顔で応え、さらに言葉を続ける。

「でも皆さん、チキンとポークの間を行ったり来たりするようですよ」

あー、なるほど、それ、分かるわー。

チキンとポーク、それぞれ別の美味さがあるもんなぁ。

「お店によってかなり味付けが違っていて面白いので、見つけたら食べてみてください」とのこと。

帰りに地元のスーパーに立ち寄って、鶏むね肉とオールスパイスを購入した。

さっそくジャークチキンを作ってみたが、ぜんぜん味が再現できない、というより、はっきり言えば不味い。

けっこう多めにスパイスを振ってみたつもりだけれども、まったく足りていないのは明らかだ。

しかし連日連夜の試行錯誤によって、なんとなくジャークチキンっぽいものを作れるようにはなった。

けど、当然と言うべきか、お店の味にはまったくもって及ばない。

あのアイリーアーヤ特製シーズニングを買っておけばよかったと、今さらながら後悔している。

 

アイリーアーヤの基本情報

アイリーアーヤの場所はこちら

水戸駅北口を出て500m。徒歩2分。

偕楽園からは2Km。徒歩30分。

駐車場は無いっぽい。

 

東照宮駐車場のお値段。

お店の近くのパーキングのお値段。

アイリーアーヤの基本データ

 アイリーアーヤの基本データ 

 住  所 

 〒310-0015 茨城県水戸市宮町2丁目6-21

 電 話 

 029-303-5009

 営業時間 

 木曜日~金曜日
  12時00分~14時00分
  17時30分~22時00分

 土曜日
  12時00分~14時00分
  17時30分~23時00分

 日曜日(第1・第3日曜日は定休日)
  12時00分~14時00分
  17時30分~21時00分

 定 休 日 

 火曜日
 第1・第3日曜日

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アイリーアーヤのランチメニューのみを抜粋

※ 価格は2020年のもの。

※ ここに記載しているのは、ランチメニューのみです。

すべて税込み価格です。

 アイリーアーヤのランチメニュー 

 ランチメニュー 

 ジャークチキンプレート
   1,050円
 チキンカレーライピ
     830円
 キーマカレーライピ
     830円
 ブラウンビーフシチューセット
   1,270円
 アイタルシチューライピ
     940円