【中華食堂 醤(ジャン)】真っ赤な麻婆豆腐が辛くて美味しいじゃん!@茨城県水戸市

中華料理ってやつは、いつも突然、食べたくなるもの。

だから今日は、水戸の「中華食堂 醤(ジャン)」で中華ランチ。

 

中華食堂 醤(ジャン)

やぁ諸君。ごきげんよう。

ぼっちメシ研究所のジャムだ。

 

天気のいい日曜日のランチといえば、なんといっても中華料理に限る。

クルマをとばし、水戸で評判の中華料理屋「醤(ジャン)」へと向かった。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 お店の外観と駐車場 (7)

ここ醤は、中華料理の人気店「四川厨房 美(メイ)」の支店。

なので店の看板にはメイ別館の文字。

その本館のメイとは道を向かいあっている。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 お店の外観と駐車場 (1)

店のすぐ隣には立体駐車場があり、駐車場1階が、この付近の飲食店共同パーキングとなっている。

ちょっぴりタイトな駐車場にクルマを停めて、時計を見ると醤の開店時時間である午前11時よりも、だいぶ前。

店内の写真を撮りたいので、客が少ないオープン直後の時間を狙って来たのだが、ちょっと早すぎたようだ。

開店するまでのあいだ、おとなしくクルマの中でネットを見たりしながら時間をつぶす。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 お店の外観と駐車場 (4)

細い道路を挟んだ向かいのメイには、開店を待つ客が行列を作り始める。間もなく午前11時となりメイは開店。同時に行列の客たちは、順に店の中へと入っていく。

いっぽうで、私のお目当てである別館の醤。開店時間の午前11時を過ぎているが、なぜか店は開かない。

臨時休業か? とも思ったが、店の中からはゴソゴソと物音が聞こえてくる。だからどうやら休業ってワケではなく、何か開店準備に手間取っているらしい。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 お店の外観と駐車場 (5)

時間はすでに午前11時05分。依然として店が開く気配はない。

店先で棒立ちのまま待たされているってのは、とても居心地が悪い。

天気が良く、日が照っているとはいえ、真冬の1月。

こんな季節に、店の前でただただ待ちぼうけ。

ぼっちのエキスパートである私でも、このあんまりな独りぼっち感に、どうしようもなく居たたまれない気持ちになってくる。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 お店の外観と駐車場 (2)

今日は、醤の中華ランチはあきらめて、別のお店に行こうかな、なんて思って近くの美味しそうな料理店を検索した。

すでに午前11時をまわっているが、これから開店する店であれば、他の客が来る前に店内の写真を撮れるだろう。

しかし「いやいや、せっかく来たのだから」と思い直し、もう少し待ってみることにした。何より口がすっかり中華モードになっている。

いったん、大通りの方へとプラプラとあてもなく歩き、またブラブラと店の前に戻ってくる。

すると突然、店の中から女性の店員が飛び出してきた。

ピャーっと飛び出してきたその店員は、店先の「準備中」の札を持ち上げて「営業中」へとひっくり返し、またピャーっと店の中に引っ込んだ。

待ちに待ったお店のオープン。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 店内の様子 (8)

店に入ると、右手にはカウンター席。

カウンターの一番奥の椅子には、すでに先客の中年男性が座っている。

「えぇ・・・」

私が最初の客のハズだったのに、いったい何時の間に先を越されたんだ?

これではカウンターの写真を撮ることができない。仕方がないので、とりあえずテーブル席の写真を撮った。

 

中華料理屋のカウンター席といえば、調理場の前ってイメージだが、ここ醤のカウンター席は、調理場には背を向け、窓際に向いて配置されている。窓に面したカウンター席は外の光が差し込んで、とても明るい。

そしてカウンター席と、調理場の間には4人掛けのテーブル席が並んでいる。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 店内の様子 (3)

事前にネットで調べたとき、店内の写真のイメージでは、ちょっとシャレたカフェのような中華屋さんってな印象を受けたが、実際にこうして店を訪れてみると、そんなことはなかった。

やや雑然とした感じだ。いや、だからって悪くはない。むしろこんな雰囲気は好きだ。

壁一面に貼りだされているメニューの数々。

麻婆豆腐に青字で書かれている「オススメ!」の文字に心がひかれる。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 店内の様子 (7)

反対側には6人掛けのテーブル席。

お冷はセルフサービス。

入り口のすぐわきの棚にはマンガが並ぶ。

その中には、かの中華料理漫画界の金字塔「中華一番」も並んでいる。

本棚をあさってみたが、中華料理漫画界のもう一方の雄「鉄鍋のジャン!」は見つからなかった。むー、絶対にあると思ったのだが。

茨城県水戸市 中華食堂醤 メニュー (4)

カウンターの上には定食メニュー。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 メニュー2 (2)

女性スタッフが注文を取りに来てくれた。お店おすすめの麻婆豆腐を注文する。

デザートの「杏仁みっちょ」が気になる。とくに「みっちょ」の部分、ここが猛烈に気になる。

スタッフさんに「杏仁みっちょって、何ですか?」と聞いてみたところ「杏仁豆腐です。定食に付いているデザートです」とのこと。

定食に付いてくるのなら、わざわざ別にオーダーする必要もないだろう。

ここは「杏仁みっちょ」は見送ることにして、デザートにはゴマ揚げ団子を注文した。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 店内の様子 (1)

単品メニュー。

ランチはライスのおかわり大盛り無料。ディナーは大盛り+110円。おかわり無し。

麻婆豆腐とゴマ団子

茨城県水戸市 中華食堂醤1 麻婆豆腐定食 (1)

注文してから、5分ほどで麻婆豆腐定食が配膳された。

あら、いい感じ。

サラダ、ご飯、味噌汁、杏仁豆腐。そしてメインの麻婆豆腐。

麻婆豆腐の土鍋からは、お約束のように花椒の香りが立ち昇る。

うん、いいじゃない。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 麻婆豆腐定食 (8)

汁ものは、中華スープかと思ったら、普通に味噌汁。

ワカメとキャベツ。

この味噌汁は、抜かりなく、過不足なく、そして主張することもなく、ごくフツーに美味しい味噌汁。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 麻婆豆腐定食 (7)

麻婆豆腐の一面には、花椒がたっぷりと振りかけられていて、独特なスパイシーな香り。

キラキラに赤く輝くひき肉とオイルの海。そこに浮かぶのは豆腐。

これは美味そう。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 麻婆豆腐定食 (2)

さっそく麻婆豆腐をレンゲですくってみる。

しょっぱなから肝心の豆腐をすくい損ねてしまったが、気にせずパクっといってみる。

片栗粉でトロみが付けられている部分と、唐辛子の風味が効いたオイルな部分が、陰陽の匂玉のように混ざり合う。

唐辛子が、鼻の奥のほうの涙腺やなんかの粘膜質を軽く刺激しつつ、すーっと抜けていき、カプサイシン的な何かを鼻の奥に残す。

あら、やだ。これ美味しいじゃん。

麻婆豆腐に期待して、そして求めていた辛さと美味さ。

辛さの具合は、市販の麻婆豆腐の素の辛口よりも、ちょい辛いくらい。辛い物が苦手な向きや、お子様にはキツイかもしれない。

麻婆といえば甜面醬。しかしこの麻婆豆腐からは、甜面醬の風味があまり感じられない。

けど、それでも美味しいんだから、ぜんぜん問題ない。なんだか不思議な感じ。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 麻婆豆腐定食 (5)

サラダ。

水菜とレタスが中心で、ニンジンと紫キャベツのサラダ。その上にロースハムが一切れ。

ドレッシングはあらかじめ振りかけられて出てくる。

お漬物的なものがなかったので、このサラダを箸休め代わりにつまむ。

痛風の身であるにもかかわらず、油っぽい中華料理を食べている罪悪感。

しかしこのサラダが「ちゃんと生野菜も食べた」というエクスキューズを与えてくれて、罪悪感は完全にゼロになる。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 麻婆豆腐定食 (6)

ご飯の存在をすっかり忘れて、麻婆豆腐だけでパクパク食べていた。

ご飯はふっくらで、好印象。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 麻婆豆腐定食 (3)

さて、麻婆豆腐に戻る。

豆腐はしっかりと水切りがしてある。この豆腐が美味い。大豆の味がしっかりと感じられる。

麻婆のひき肉に混ざっているネギなどの香味野菜は、あらかじめ炒めている。だが、個人的にはネギには熱を通さずに、最後に散らしてあるとありがたい。

ふたたびレンゲを持って、麻婆豆腐をすくう。今度は豆腐を逃さない。ちゃんと豆腐をレンゲに乗せたあと、ひき肉も一緒にすくい上げ、口に運ぶ。

辛い、美味い。

辛くて美味くて、後を引く。たった今食べた一口が、次の一口を呼んでくる。

 

ご飯が進む進む。いや、進みすぎて、ご飯が足りない。

でも、ご飯をおかわりしてしまうと、この麻婆豆腐の辛さを中和しているような、辛さから逃げているような気がする。

ご飯のおかわりは、やめておく。

いったい、誰にたいする見栄なのか? それは分からない。はたまた、誰に対する強がりなのか? それも分からない。

言うなれば、これは麻婆豆腐と私の勝負。男と男の戦い。白メシの助太刀は無用なのだ。

とりあえず、その理由が自分でもよく分からないままに、ご飯はなしで麻婆の沼を掘り進める。

しかし、掘っても、掘っても一向に底が見えない麻婆沼。

土鍋の中は、思っていたよりもかなり広く、そして深い。

一心不乱に麻婆豆腐との格闘を続けていると、花椒の粉か何かが鼻の粘膜にひっ付いて、大きなくしゃみが出る。

それと同時に、麻婆沼を掘っていたレンゲが、土鍋の底を打った。

カッツーン...

試合終了のゴングだ。やっと麻婆豆腐と私の戦いの終わりが見えた。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 麻婆豆腐定食 (4)

杏仁豆腐。

昔は杏仁豆腐って、牛乳寒天みたいな感じだったが、こちらの杏仁豆腐は、今風の滑らかなムースっぽい仕上がり。

麻婆沼での熾烈な闘いを制した勝者へ、ちょっとしたご褒美。

爽やかな甘さ。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 ゴマ団子

ゴマ揚げ団子。

大きさはピンポン玉くらい。

コンビニなんかで売られているあんまんに入っているような、アツアツの餡。

油断してパクっといくと、口の中を火傷するあの感じ。

団子にまぶされたゴマがこうばしい。

けど、デザートは、定食についてくる杏仁豆腐だけで十分だった。

ゴマ団子は美味しいけれど、ちょっと蛇足だったかも。

とはいえ、大満足の麻婆豆腐定食。

美味しかった。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 店内の様子 (2)

先客の男性がカウンターの席を立ったので、カウンターの写真を撮った。

テーブルの上にはまだ食器類があるので、とりあえず隣の椅子をパチリ。

茨城県水戸市 中華食堂醤 メニュー (1)

会計のためにレジの前に立つと、奥にもテーブル席があることに気が付いた。

レジのわきのスペースにも、4人掛けのテーブルが2つ。

ごちそうさまを伝えて店を出た。

美味しいお店を見つけた。絶対にまた来よう。

豚ロース黒酢豚

翌週、さっそく醤での中華ランチ。

麻婆豆腐が美味いのだから、ほかのメニューもいろいろと試してみたくなるのが人情ってもの。

茨城県水戸市 中華食堂醤1 お店の外観と駐車場 (3)

相変わらず、午前11時の開店時間を過ぎても、店は開かない。

前回は一番乗りを逃したので、今日こそは。

店の隣の駐車場から、オープンするのをジッと待つ。

開店の時を「今か、今か」と待っていると、突然、初老の男性2人組が現れて、店の前に立った。

その2人は店の前に掲げられている「準備中」の札を完全に無視して、店に入っていく。

「え?」

あっけにとられていると、店の中から女性の店員がピャーっと飛び出してきて、「準備中」の札を「営業中」にひっくり返す。

そして、またピャピャピャーっと、店の中に戻っていった。

「えぇぇ??」

どうやら、ここ醤が営業を始めるのは「最初の客がやって来た時」らしい。

それにしたって、ああ、なんてこった。今日も一番乗りを逃しちまった。

茨城県水戸市 中華食堂醤 カウンター

先客の2人組はテーブル席に座っている。

カウンターの一番端に腰を下ろして、前回は撮ることができなかった、カウンターの写真を撮る。

よく見ると、カウンター上には、この前にはなかった水の入ったポットが置かれていて、そして単品のメニューがカウンターから消えていた。

茨城県水戸市 中華食堂醤 メニュー (3)

目を迷わせる数々のメニューの中から、豚ロース黒酢豚を注文する。

酢豚って、じつに中華らしくてイイじゃない。

茨城県水戸市 中華食堂醤 水はセルフ

セルフサービスのお冷を準備しながら、おとなしく料理が出てくるのを待つ。

茨城県水戸市 中華食堂醤 メニュー (9)

店内を観察。

茨城県水戸市 中華食堂醤 テーブル

6人掛けのテーブルの上にも水の入ったポットが置かれていた。

茨城県水戸市 中華食堂醤 黒酢豚 (8)

今回も5分ほどで、注文の料理「豚ロースの黒酢豚」が運ばれてきた。

しかし、この黒酢豚のルックスに強い違和感を覚える。

「あれ、酢豚ってこんなんだっけ?」

茨城県水戸市 中華食堂醤 黒酢豚 (4)

期待していたのは、片栗粉をまぶして揚げた角切りの豚肉と、くし形に切った玉ねぎ、ピーマン、にんじん、たけのこ。

そんなオーソドックスな酢豚をつい期待しちゃっていた。

ところが、ところが、この黒酢豚、期待していた酢豚とは、だいぶ様子が違う。

それに酢豚と言えば、いつでも話題の中心となる「パイナップル、入れるの? 入れないの?」問題。

しかしこの黒酢豚、パイナップルどころか、使われているニンジンは薄切りで、玉ねぎは繊維に対して直角に包丁が入り、薄くバラけている。

それにブロッコリーやエリンギなんて、あまり見慣れないメンバーもいらっしゃる。

茨城県水戸市 中華食堂醤 黒酢豚 サラダ

小さなサラダ。

内容は前回と同じ。

茨城県水戸市 中華食堂醤 黒酢豚 (28)

酢豚の「豚」

メニューにも「豚ロース黒酢豚」とある通り、使用されているのは豚ロース。

豚肉のルックスは、薄いトンカツか、もしくは厚めの生姜焼きの肉をカットしたもののようだ。

酢豚に入っている豚肉って、衣を付けて揚げた「豚肉の塊り」のはずだよなぁ。

この肉の衣は薄いし、まったく付いていない部分もある。何より塊り感がない。

酢豚って「豚肉と野菜を揚げた後に、炒め合わせる」って工程が実にメンドクサイ。だから酢豚は大好きなんだけど、自分で作ろうだなんて微塵も思わない。それだけに、中華料理のメニューに酢豚があれば、高確率で注文してしまう。

そんな気持ちで注文した酢豚なので、この黒酢豚には正直「あれ?」って気になった。

茨城県水戸市 中華食堂醤 黒酢豚 (6)

ご飯は安定の美味さ。

麻婆豆腐の時とは違い、今回はご飯とおかずは歩調を合わせたように、同時に減っていく。

茨城県水戸市 中華食堂醤 黒酢豚 (5)

やはり中華スープではなく味噌汁。

ワカメと豆腐。

もちろん、ちゃんと美味しい。

茨城県水戸市 中華食堂醤 黒酢豚 (29)

味付けはばっちり美味い。

黒酢の香りと、独特のまろやかさ。酸味はあれど、カドが丸く落ちた柔らかい酸味。

具材のレギュラーメンバーが軒並み不在なのが不満だが、これが「酢豚」であることを忘れることができれば、これはこれでアリっちゃ、アリなのかも知れない。

いろいろな食材が入っているので、食感の起伏があるのはありがたいのだが、やや単調な味。いや、美味いのだが。

テーブルの上に調味料類は一切なく、自分で味に変化をつけることはできない。

茨城県水戸市 中華食堂醤 黒酢豚 (30)

「黒」酢豚か。

そういえば特撮戦隊ものなどでは「黒」や「ブラック」と言えば、主人公のニセモノ、または主人公の名を騙る悪役の代名詞だったよな。

この黒酢豚はなんだかそんな感じ。味は文句なく美味しいのだけれども。

どうしても、コレジャナイ感を拭えない。

強いて良い方向に解釈するなら、新しいスタイルの酢豚。次世代の酢豚。酢豚のネクスト・ステージ。

でも、うーん。

茨城県水戸市 中華食堂醤 黒酢豚 (27)

デザートはミルクプリン?

前回の杏仁豆腐と同じように滑らかな仕上がり。はじめは杏仁豆腐かと思ったが、風味が違っていた。

エビの四川唐辛子炒め

茨城県水戸市 中華食堂醤3 お店の外観(1)

その日の夜に、ふたたび醤へ。

黒酢豚には、なにかモヤモヤしたので、もう一度、別の料理を試してみたくなった。

茨城県水戸市 中華食堂醤 メニュー (8)

カウンターの一番端に座って周りを見てみると、夜のメニューが出ていた。

あん肝ぽん酢なんてあるのか。

単品メニューにもちょっと興味がひかれるが、なにはさておいても定食だ。

定食メニューを慎重に吟味して「エビの四川唐辛子炒め」を注文した。

もちろん夜でも定食メニューを注文できる。

というか、ここは定食がメインのお店なのだ。

茨城県水戸市 中華食堂醤 エビの四川唐辛子炒め (1)

エビの四川唐辛子炒めが到着。

相変わらず提供が早い。

茨城県水戸市 中華食堂醤 エビの四川唐辛子炒め (6)

レンコン、ニンジン、にんにくの芽、エリンギ、そしてエビ。

ご飯と味噌汁は昼間のものと同じなので、ここでは割愛することにする。

茨城県水戸市 中華食堂醤 エビの四川唐辛子炒め (4)

おや、見覚えがあるニンジンだ。

これは昼間の黒酢豚にも入っていたニンジンと同じように薄く切ってある。レンコンも同じく薄切り。

なるほど、根菜はこれくらい薄く切ったほうが、火の通りが早い。

炒めて火を通すには、この切り方のほうが都合がいいのだろう。

ということはつまり、この料理は、中華ならではの技法である「油通し」をせずに調理されているってことなのか。

油通しとは、食材を120〜140℃の低温で素揚げするっていう、中華の偉大な先人たちの知恵が編み出した技術。って、たしかそんな話を「中華一番!」か「鉄鍋のジャン!」で読んだ気がする。

その油通しの工程をすっ飛ばすための工夫としての根菜の薄切りなのかも。

茨城県水戸市 中華食堂醤 エビの四川唐辛子炒め (2)

エビはやや小ぶりだが、ゴロゴロと入っている。

なるほど、さすがはエビの四川唐辛子炒め。

茨城県水戸市 中華食堂醤 エビの四川唐辛子炒め (3)

まるでホオズキのように、まるまるとした唐辛子。

四川唐辛子。

これがエビと同じく、ゴロゴロと入っている。なるほど、さすがはエビの四川唐辛子炒め。

茨城県水戸市 中華食堂醤 エビの四川唐辛子炒め (8)

エビの四川唐辛子炒め。この料理はやはり唐辛子も全部食べるべきなのだろうか?

それともこの唐辛子は、刺身でいう所の大根のツマ的なポジションで、別に食べなくてもいいモノなのだろうか?

さんざん迷ったが、思いきって試しに、四川唐辛子をつまみ上げ、ひと噛みしてみる。

この唐辛子は鷹の爪のような辛さはなく、意外とマイルド。とはいえやっぱり辛い。そんな赤くて丸い四川唐辛子が、皿の上にはごろごろと転がっている。

ああ、なんてことだ、こりゃ地雷原のど真ん中に立っているような気分だ。

この唐辛子をまるまる食べるなんて、とてもじゃないが無理ゲーだ。

しかし幸いなことに、皿の上に広がった赤い地雷は、いわゆる「見えてる地雷」。だから、これを踏まないように避ければいいだけ、簡単だ。

負けると分かっている勝負は、しないに越したことはない。

だから唐辛子には背をむけて、一目散に逃げる。

茨城県水戸市 中華食堂醤 エビの四川唐辛子炒め (5)

ニンニクの芽。

シャキシャキの歯ごたえ。

甘辛い味付けの中に混じるニンニクの香りがいい。食欲を刺激する。中華とニンニクの相性はばっちり。

しかしここでなんとなく、この店の料理は、基本的な味付けが似ていることに気付いた。

どの料理にも「基本となる味」があって、その味に唐辛子を足したり、黒酢を足したりしてバリエーションを展開している。

基本となる味=醤。なるほど、だから店の名前が「醤」なのね。

その基本の醤をベースにして、そこにプラスαで味付けをした料理。だからこの醤が味覚にマッチすれば、きっとこの店の料理を気に入るだろう。

茨城県水戸市 中華食堂醤 エビの四川唐辛子炒め デザート

器が異なること以外は、昼間のデザートとまったく一緒。

だが、唐辛子にまみれた舌の上には、その爽やかな甘さもたらす効果はまるで違う。

赤く染まった舌の上に降り立った、真っ白で無垢な天使。そんなデザート。

あー、この主張しすぎない、ほのかな甘みに、舌も心も癒される。

 

ごちそうさまでした。

中華食堂醤(ジャン)の基本情報

中華食堂 醤(ジャン)の場所はこちら

水戸駅からは4.5km。1時間の道のり。

歩きではキツイ。

クルマで行くのが吉。

 

茨城県水戸市 中華食堂醤1 お店の外観と駐車場 (8)

駐車場はかなりの台数を停めることができる。

ただし、利用できるクルマには、写真にある通り、クルマのサイズ制限があるのでご注意を。

また、駐車スペースの間隔はちょっと狭め。こちらもご注意を。

中華食堂 醤(ジャン)の基本データ

 中華食堂 醤(ジャン)の基本データ 

 住  所 

 〒310-0841 茨城県水戸市酒門町3322−1

 電  話 

 029-248-8885

 営業時間 

 11時00分~14時30分
 17時30分~22時00分

 定 休 日 

 火曜日

中華食堂 醤(ジャン)のメニュー

※ 価格は2020年01月のもの。

 定食メニュー 

 720円 

 正油ラーメン

 870円 

 チャーシュー炒飯
 高菜炒飯

 920円 

 焼き餃子6ヶ
 台湾炒飯(辛)
 台湾ラーメン(辛)

 970円 

 台湾まぜそば(辛)
 台湾まぜめし(辛)
 担々麺
 レバニラ
 麻婆豆腐(辛)
 エビニラ卵
 回鍋肉
 青椒肉絲
 中華丼
 春巻き
 豚バラしょうが焼
 エビの四川唐辛子炒め(辛)
 つくば鶏のからあげ
 カシューナッツ炒め
 豚バラ・玉子・キクラゲの醤油炒め

 1020円 

 エビチリ(辛)
 八宝菜
 野菜あんかけ麺
 野菜あんかけかた焼きそば
 つくば鶏と野菜の黒酢あん

 1070円 

 豚ロース黒酢豚
 豚ロースからあげ

 1130円 

 塩麻婆豆腐

 単品メニューは全て800円

 

茨城県水戸市 中華食堂醤1 メニュー2 (1)

夜の客向けのドリンクメニュー。

アルコールも充実していた。