水戸にある蕎麦屋さん水府庵。
とっても美味しいお蕎麦と、とっても美味しいスイーツを頂いてきましたのでレポート。
お店の外観
みなさん、こんにちは!ぼっちメシ研究所のジャムです。
今日のランチは常陸秋そばを使った美味しいお蕎麦をいただける水戸の名店、水府庵でお蕎麦のランチです。
水府庵に到着。
店はまだ支度中でした。
お店の入り口が空いていたので「すいませーん」と声を掛けると、店内を掃除されていた女性の方が対応してくれました。
この店の奥様でしょうか、間もなく掃除が終わればお店を空けるとのこと。
「すみません、すぐにお掃除しちゃいますね、よかったら、こちらでお待ちになってください」と、入り口わきのベンチを勧められました。
ほどよく目隠しされているのがいい感じですね。
お店が開くまでのあいだに駐車場の写真なんかを撮って時間を潰します。
駐車場はかなり広いです。10台以上は余裕をもって停めれそう。
「常陸秋そば 使用店」の赤紫色のノボリ。
この赤紫のノボリが出ている蕎麦屋なら、まず外すコトはないのです。
先ほどの店員さんから「お店開きましたんで、どうぞ、どうぞー」とお声かけ頂きました。
すごく感じのイイ方です。
ただいま商い中。
水府庵の店内の様子
そしてお店の中へ。
オープンと同時に入店したので、まだ他にお客さんはいません。誰に気兼ねすることもなく店内の写真をとれます。
先ほどお掃除をされていた奥様に撮影の許可を頂いて、店内を激写です。
店内には、4人掛けのテーブルが4つと、2人用のテーブル席が2つ。
カウンター席は無いようです。
元来、我々ぼっちが持つ本能は、すみっこを好みます。私は本能の赴くまますみっこの席に座ろうとしたら、「まだお客さんも来ないので、ぞうぞ広いお席のほうへ」と4人掛けのテーブルを勧められました。なんだか申し訳ない。せっかくなので、4人掛けの席を使わせて頂きました。
「季節のおすすめ天ざる」。松茸天ぷらが美味しそうです。
松茸と言えば、誰もが認める秋の味覚の代表です。これはぜひ食べたい。
先週は裏磐梯で二~三泊キャンプする予定で出掛けたのですが、残念な天気なので一泊で切り上げて帰ってきました。なので、旅の予算が余ったので、今日はいつになくちょっとだけ懐が温かい。
せっかくなので、松茸一本天ざるそばをこの店の一押しだという二色蕎麦で注文しました。もちろん大盛りです。
松茸一本天ざるそば
10分ほどで運ばれてきました。
すんごいビジュアル。
黒い蕎麦の存在感、いや、異物感がハンパないです。
天ぷらもなかなのボリューム。
春菊、カボチャ、サツマイモ、大葉、ビーマン、パプリカ、コーン、そして松茸。
松茸は1本まるごとドーン!
ではなく、ちゃんと食べやすい大きさに切ってありました。
2色そばの1色は「磯切りそば」。
こんな真っ黒な蕎麦は見たことありません。
この蕎麦の黒さの正体は海藻。
海藻の粉末を蕎麦に練り込んで作るのだそうです。
蕎麦の香りと磯の香り。蕎麦と海苔は永遠のパートナー。
ざるの「蕎麦」と「海苔」を1つにして、その両方の風味をもっと凝縮した蕎麦。
ざる蕎麦が好きな方なら絶対に気に入ると思います。そんな風味と香りです。
この風味豊かな磯切り蕎麦には薬味のネギもわさびも要らないんじゃないかって思います。それくらい風味が強いんです。
なんなら蕎麦汁もいらないかもしれない。ってのは言い過ぎか。
こちらはもう一方の「玄切り蕎麦」
この蕎麦は、粉が粗く引かれていて、ザクとしていてとても蕎麦の香りが強いです。
この水府庵では、蕎麦の旬である秋に収穫された常陸秋そばを冷凍保存しているそうです。その常陸秋そばをこの店のご主人自ら毎日石臼を引いて蕎麦粉にするとか。
なんで、そんなにこだわるのか・・・蕎麦フェチなんでしょうか?
蕎麦粉は粗くひいてあるので、ここ水府庵の蕎麦は他の店では見られない独特のザラザラ感があります。
蕎麦の「のど越し」よりも「香り」を優先した蕎麦ですね。
この蕎麦は「外二八」とのことですが、下手な十割蕎麦なんかでは比べものにもならないくらいに蕎麦の香りが強くて、圧倒的に美味しい蕎麦に仕上がっています。
硬めの麺はしっりとした歯ごたえ。その硬めに茹でた蕎麦を奥歯で噛みしめると、粗く引いた蕎麦粉が放つ強烈な蕎麦の香り。
喉を通るとその蕎麦の香りが鼻の奥を抜けていきます。
これ、美味い。文句なく。
ヤバイなコレ。
薬味のネギもわさびも良いやつ使ってます。
薬味たちは、蕎麦から別の表情を引き出してくれますね。
蕎麦とネギ、蕎麦とわさびがこんなにも合うことを、改めて感じたしだい。
蕎麦のつけ汁。
ちょっと辛いタイプの汁だったかも。
岩塩とカレー塩。
松茸には岩塩をすすめられました。松茸にはカレー塩より岩塩。まったく禿同です。
カレー塩はしっとりとしていました。このカレー塩が、野菜の天ぷらに良く合う。
カボチャ。
厚切りですホクホクしてます。
大葉。
茨城と言えばサツマイモ。
こうして改めて見ると、紫色の皮が綺麗ですね。
薄くてパリっとしたコロモ。
パプリカの赤が色どりに華を添えているのです。
コーン。
野菜の天ぷらはどれもカレー塩が良く合って美味しい。
なかでもこのコーンは特に相性が良かった。
春菊。
松茸。
文句なしに美味しい。しかし蕎麦が美味しすぎるので、松茸は主役の座を追いやられて、今回は完全に脇役でした。
まことに気の毒ですが、秋の味覚の筆頭である松茸ですら、ここの蕎麦の前では完全な脇役なのです。
ま、舞台には名脇役も必要なんで、次はがんばって。
蕎麦湯を持ってきていただきました。蕎麦に夢中になっていたので湯桶の写真を撮り忘れてしまいました。
標準的なとろみの付いた蕎麦湯で、もちろんバッチリ美味しいんですが、それほど注目するようなトコロは無いかもですね。蕎麦の香りは麺に閉じ込められているんですから、これは致し方ありません。
デザートはお蕎麦の三重奏
せっかくなので「三重奏」というデザートを追加注文しました。
江戸の昔から、蕎麦と言えば食後のデザート。切っても切れない縁ってやつですね。
蕎麦にデザートを欠かすことはできません。
蕎麦と天ぷらが残り少なくなったころ、ふたたび奥様がやってきました。
奥様「デザートのご準備をさせて頂いてもよろしいでしょうか?」
蕎麦湯を頂こうかな、という絶妙なタイミングでご登場。
私「はい、お願いします」
蕎麦湯を飲みながら待っていると、ちょっと間をおいて本日のデザート「三重奏」が運ばれてきました。
蕎麦のアイスクリーム、蕎麦の団子、蕎麦の餡。
回しかけてあるのはカラメルソースだそうです。
蕎麦の団子と餡。
お団子は滑らかな蕎麦かきといった感じで、ツルツルとした舌触りとクニュクニュとした噛み応え。不思議な食感ですが、これもまぎれもなく蕎麦。濃厚な蕎麦の香り。
餡をスプーンすくって一口食べてみて、ぴんと来なかった。なので、餡をお団子とアイスにかけてみた。やっぱりピンとは来なかった。
この餡はどう使うのが正解だったんでしょうか。
蕎麦のアイス。
これも蕎麦と同じようにザラザラとした舌触り。やはりここのご主人が引いた蕎麦粉なんでしょうか。
このアイスからも強く蕎麦の香りがして、なんとも不思議なアイス。
ちゃんとアイスで、ちゃんと蕎麦。
蕎麦の風味を、最高レベルに引き出した蕎麦のデザート。
アイスに回しかけらているのはカラメルソース。
甘すぎないカラメルソースの苦みが、甘いアイスに合うってのも、良く考えてみるとなんだか不思議な気がします。
このボリュームのスイーツが、500円を切るってのはかなり良心的なお値段設定。
もしかして、このお店はカフェ的にも使えるのかな?
このデザートだけでも、この店を選ぶ価値と、意味があります。
いよいよ秋蕎麦の収穫の時期となり、本格的な蕎麦の旬のシーズンに突入となりました。
そのしょっぱなに、美味しすぎる蕎麦屋を見つけてしまいました。
これから色んなお店に行きたいのですが、ここ水府庵のお蕎麦は圧倒的な美味しさに私は引きよせられてしまい、なかなか他のお店に行くことができないのです。
2019年の年越し蕎麦
道沿いに立てられているノボリは「常陸秋そば」から「年越しそば」に変わっていました。
お店の入り口。
「お家で年越しそば」のご予約受付のおしらせ。
セット内容:お汁、生そば、お蕎麦の茹で方説明書。
メニューを拝見。
天然超特大えび天ざる、天そば(1,980円)が一押しのようです。
来店するお客さんは、みんなこの天然上特大えび天をご注文されていました。
私は「並みえび2本天ざる」を注文。
逸品料理。
これはサイドメニューというか、蕎麦前のアテってやつでしょうか。
フグの竜田揚げと、ホッキ貝マヨ和え、それに自家スモークチーズを注文してみました。
あと、ついでにT.K.G、いわゆる卵かけご飯もお願いしました。
店内にはお正月っぽい飾り。
ホッキ貝マヨ和え。
ホッキ貝に混じってわさびの茎を刻んだものが入ってました。
もちろんお酒にも合うんでしょうが、ご飯のお供に最適。
フグの竜田揚げ。
しっかりと下味がついてます。
付け合わせにムカゴ。
自家スモークチーズ。
2019年の年越しそば。
一年に一回の年越しそば。
それにもかかわらず、「天然特大えび天」ではなく「並み2本エビ天」を注文する自分がちょっと悲しい。
この日は磯切り蕎麦は無いと言うことでした。うーん、それは残念。
天ぷら用に、カレー塩とのり塩が添えられてきました。
天ぷらは「並み」のエビ天2つ、大葉、カボチャ、ブロッコリー、茄子。
並みの一本は、のり塩で頂きます。
もう一本のエビはカレー塩。
相変わらずとても強い香りを放つ粗挽き蕎麦。
ここ水府庵の粗挽きの蕎麦は香り高い。ザラザラとした蕎麦なんだけど、ツルツルとしたのど越し。
すりおろしのわさびを付けて頂くと、わさびの香りと蕎麦の香りが鼻の奥を抜けていく。
蕎麦とわさびの相性の良さ。
蕎麦湯。
みんな大好きなT.K.G。
鶏卵、鰹節、大葉、ねぎ、ゴマ。
卵かけご飯ようのタレ。
カラフルなゴマ。
この見た目は、正月のようなにぎやかさ。
緑色のゴマは、よく見ると青のりの粉末をまぶしている。
細かい仕事しているな、と感心。
赤いゴマはなんだろう。
ビー玉。