【オラゲ】欧風食堂ってなんだろう? それはイタリアン・ベースな美味い料理と絶品のデザートを楽しめる場所@茨城県桜川市

今回ご紹介するお店は茨城県桜川市にある『欧風食堂 オラゲ

いわゆるビストロとかトラットリアと言われるようなカジュアルなレストラン。

Googleマップの口コミの評判も上々で、ずっとこの店に行ってみたいと思っていた。

 

欧風食堂 オラゲ

オラゲ』のある茨城県桜川市は栃木県との県境に位置し、すぐお隣は益子焼で有名な栃木県の益子町だ。

私の住んでいるひたちなか市から『オラゲ』までは約50Kmほどの距離があり、クルマで行けばおよそ1時間ほどの道のり。

ガソリン価格が高騰を続ける昨今、食事をとるためだけにクルマを走らせるのはちょっとばかり躊躇してしまう距離だ。

そんなわけで、つねづね「行ってみたい」とは思いつつも、なかなかお店に足を運ぶことができずにいた。

 

そうしたまま時が過ぎ、2021年のゴールデンウィークを迎える。

しかし、せっかくの連休だというのにどこかに出かけるということもなく、ただ無為に休日を浪費する日々が続く。

やがてゴールデンウィークも終盤にさしかかったころ、何もしないで連休が終わっていまうことに対して急に焦りを覚えた。

このまま連休を終えるのは悲しすぎる。

「何かしなきゃ」と思い立ち、ちょっとしたドライブがてら『オラゲ』へと行ってみることにした。

 

やぁ諸君ごきげんよう。

ぼっちメシ研究所のジャムだ。

お店の外観

オラゲ 外観

国道50号線を栃木・群馬方面へとひた走ること1時間。

はるばるやってきた『オラゲ

お店の場所がサイクリングロード『つくばリンリンロード』からも近いためか、店の前には自転車用のサイクルラックが常設されている。

オラゲ 外観

入口にはメニューが掲示されていて、価格帯はおおよそ1,000円チョイチョイとお手頃。

またパスタ類は770円からある。

オラゲ 外観

さぁいざ店内へ。

店内の様子

オラゲ 店内

店に入るとすぐに女性スタッフさんに出迎えられる。

一人であることを伝えるとカウンター席へと案内された。

カウンター席は8席ほどの掘りごたつ式で、靴を脱いでエントリーする。

テーブル席もあるようだがカウンター席とは壁で隔たれているため、そちらの写真を撮ることができなかった。

入店したのは開店直後だったのだが、すでにテーブル席の方には数組のグループ客が入っているようだ。

オラゲ 店内

お冷はポットで提供された。

氷が入っていてキンキンだ。

オラゲ メニュー

カウンターの上に立てかけられたランチメニュー。

すべてのランチメニューはスープとドリンク付き。

ハヤシライス、チキンカレー、ハンバーグ、パスタなど、一通りの洋食メニューがランナップさている。

リストの下から2番目に書かれた「豚バラ肉トマトチーズ焼き」ってのがなんだか美味そうだ。

オラゲ 3メニュー

背面の壁にもメニューが掲げられていて、そこに書かれている「くずアイス」ってのがとっても気になる。

自分で言うのもなんだが、私は自分のことをわりかしダメな人間ないしは人間のクズだという自覚がある。

だからなのかクズって言葉にはものすごく敏感に反応してしまう。

もちろんくずアイスのクズってのはくず湯くず餅に使う「葛」つまり植物のくずであることは十分承知している。

しかし、それでもクズって言葉が持つ響きに何かシンパシーのようなものを感じずにはいられない。

クズとクズはひかれあう。

スタンド使いと同じ理屈。

きっとこれが類友ってやつなんだろう。

とうことで、豚バラ肉トマトチーズ焼きランチサラダそしてデザートにくずアイスをオーダー。

オラゲ グランドメニュー

こちらはグランドメニュー。

重厚な革製のカバーがじつにカッチョよろしい。

オラゲ グランドメニュー

ランチタイムでも、こちらのグランドメニューから注文することができる。

オラゲ 店内

カウンター席は厨房のすぐ目の前。

調理に使用する器具が並べられ、そのどれもが手入れがよく行き届いていてビッカビカに輝いている。

プロの道具って感じの鋭いオーラをビンビンに放ち、機能美にあふれた道具たちはうっとりするほど美しい。

オラゲ 店内

厨房には調理を担当するシェフが2人。うち1人はこのお店のオーナーのようだ。

ホールを担当するスタッフも数人いて、お店の繁盛ぶりがうかがえる。

実際、開店時刻から程なくして店内はほぼ満席となった。

豚バラ肉トマトチーズ焼き+くずアイス

オラゲ ランチスープ

まず最初に運ばれてきたのはスープ。

オラゲ ランチスープ

初手のスープからいきなり美味い。

ニンジン、カブ、白菜、ベーコン、インゲン。

コンソメベースで塩コショウとシンプルな味付け。

ものすごく爽やかな香りがする。

オラゲ ランチサラダ

続いてサラダ。

サラダには鴨肉、生ハム、スチーズが添えられている。

オラゲ ランチサラダ

マーブル模様のチーズはコルビージャックチーズというものなんだそうで。

ブロッコリーが見事なゆで加減でえらく食感がいい。

メイン料理への期待が高まる。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

そしてこちらが豚バラ肉トマトチーズ焼き

グラタン皿にのって出てきた。

なんとなく「イタリア風ショウガ焼」のようなものを想像していたので、グラタンっぽいルックスがちょっと意外だった。

オラゲ ライス

ライスかパンが選べる。

使われているお米は地元の桜川市産。

加波山の湧き水で育てたお米なんだとか。

それにしても加波山(カバさん)って名前がカワイイな。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

オーブンで仕上げているため、表面を覆うチーズには軽く焼きが入り、こうばしい香りがむんむんと湧き上がる。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

お肉をフォークですくい上げてみると、豚肉はふるっふる。

そんでもって、ぷるっぷる。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

チーズ、トマト、豚バラ肉と、旨味たっぷりの3つの食材が味の土台をがっちりと構築。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

シャレた見た目なのに、意外とガッツリ系の付け。

こりゃご飯進む。

チーズ、豚肉としつこくなりそうなところをトマトの酸味が中和して、いくら食べても飽きがこない。

オラゲ ライス

カバさんのお米がまた美味い。

1粒1粒がピンピンに立ち、白く輝いている。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

豚肉は、噛み応えを残しつつも「なんとかギリギリ固形を保っています」ってくらい柔らかい。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

お皿の底にはホウレン草が敷き詰められている。

豚肉の他にタケノコ、大根、ニンジン、ブロッコリーなどがみっちり。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

タケノコがシャキシャキ。

お店に伺ったこの日は5月5日のこどもの日でタケノコの旬まっさかりの季節。

なんつーか滋味にあふれるタケノコ。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

このダイコンが秀逸。

あらかじめ下茹でされていているようで、チーズとトマトのイタリアンな味がばっちりが染みている。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

皿の中から厚切りの豚肉がどんどん湧き出てくるようだ。

豚密度、高し。

オラゲ 国産豚バラ肉トマトチーズ焼き

夢中になってかっ込んでいると突然「お味はいかがですか?」と、シェフが声をかけてくれた。

シェフによるとこの料理は「豚肉を漬けこんで、蒸して、焼く」という複数の工程を踏んで仕上げているという。

ほほーぅ、そりゃものすごく手が込んでますなぁ。

その掛けた手間の分だけ、ちゃんと料理が美味しくなってますよ。

オラゲ くずアイス

さて、いよいよデザートのくずアイスのご登場。

なんだかものすごくステキなのが出てきちゃったぞ。

オラゲ くずアイス

なんともファンシーでステキなルックス。

中年ぼっちが食べるアイスなんて、ガリガリ君ですら贅沢なくらいだっつーのに、こんなステキなアイスを食べちゃってもいいのだろうか?

オラゲ くずアイス

さっそく手に持ってみると、これがズッシリと重い。

パステルカラーの涼しげな見た目から、なんとなく軽やかなイメージを持っていたのでこの意外な重さに驚く。

半解凍されたくず餅はクニクニとした食感と、シャーベットのシャリシャリの食感が混ざり不思議で楽しい。

このくず餅は、下妻市にある和菓子蔵 米あんで作ってもらっているものなのだとか。

オラゲ くずアイス

ストロベリー、マンゴー、ブドウ、パイナップルなどが使われていてフルーティー。

こりゃ絶品。

オラゲ 楊枝

ここで、唐突なのだがクズつながりで思い出したコトを書いておきたい。

すごくどうでもいい話なんで恐縮なんだけれども。

というわけで、以下はどうでもいい話。

ウチのご近所のスーパーには緑色のゴミ箱が設置されていて、白抜きの文字で「クズ入れ」と書かれている。

その読み方はもちろん「くずいれ」。

でも「くず、はいれ」とも読める。

オラゲ カトラリー

そう読んでみると、これがちょっとばかし気にさわる。

きっと「お前のような人間のクズはゴミ箱にでも入ってろ、そんでもって一生出てくるな!」ってことが言いたいのだろう。

おいおいおい。

そりゃあんまりと言えばあんまりな物言いじゃないか?

ずいぶんと上から目線だし、しかもなんで命令口調なのだろうか?

言葉とは、心を映す鏡。

威圧的でトゲのある言葉使いをすれば、その言葉を聞いた相手の心には自然と反発心が芽生える。

たとえその言葉がどんなに真っ当なものだったとしても、乱暴に投げつけられた言葉ってのは素直に受とめることができない。

「クズ、入れ!」

うーん・・・なんて攻撃的な言葉だろう。

もっとソフトに言うことはできないのだろうか?

せめて「クズさん、入ってください」とか「クズさん、入ってみてはいかがでしょうか?」と、もうちょっとだけ丁寧な言葉使いをしてほしい。

そんな優しい言葉使いであったなら、こちらとしても「それじゃあ、ちょっと入ってみようかな・・・」と、ダストボックスに頭から勢いよくダイブしようかって気にもなるってなもんだ。

オラゲ ドリンク

と、ここまで書いてはみたものの、ホントにどうでもイイ話だな。

とういことで、刺激的なジンジャーエールで食事を締めくくる。

ハヤシとカレーの相盛り+グレープフルーツプリン

オラゲ 外観

3日後、ふたたび『オラゲ』へ。

オラゲ メニュー

前回の来店時から気になっていたメニューが『ハヤシとカレーの合盛り』

どうやら人気のメニューらしく、カウンター席の客の多くがこの「合盛り」を注文していた。

オラゲ スープ

スープがちょっと変わった。

パセリのせいなのか、ハーブっぽい風味がちょっぴり強くなっていた。

オラゲ サラダ

そしてランチサラダ。

オラゲ 相盛り

我々の生きているこの世界には「相反する2つ概念」というものが存在する。

一方が存在するからこそ、もう一方も存在する概念。

たとえば「生」と「死」

たとえば「光」と「影」

たとえば「秩序」と「混乱」

この『合盛り』は、ハヤシライスとカレーという「相反する2つの概念」がひとつの皿の上に盛られた奇跡の料理。

ま、ぶっちゃけ、ハヤシライスとカレーは別に相反しないものだが、ここでは「相反するもの」ということにして勢いだけで書き進めていきたい。

オラゲ 相盛り

さて、まずはこちら。

まるで太陽のように明るい色をしたカレーは、さながら「」の概念を表す。

オラゲ 相盛り

そしてご飯を挟んで反対側のこちら。

まるで闇夜のようにダークなハヤシライスは「」の概念を表す。

オラゲ 相盛り

相反する概念というものは1つになることはない。

それは光と影が混ざることが無いように、相反する2つの概念は決して混ざりあわない。

それはなぜか?

オラゲ 相盛り

その答えは、ピクルスのストッパーがあるからだ。

この世界のありとあらゆる「相反する2つの概念」というものは、ピクルスによって厳格に分離されている。

ピクルスが存在することで「光」と「影」という2つの概念は、決して混ざることはなく互いに独立し、そして永遠に対をなす存在であり続けているのだ。

オラゲ 相盛り

反対側にもニンジンのピクルス。

オラゲ 相盛り

まずはデミグラスを使ったハヤシライスのゾーンから攻める。

お肉はよくある薄切りビーフじゃなくって、ブロック状のものが使われている。

しっかりと煮込まれて柔らかい牛肉と、その肉から出た旨味をたっぷりと含んだデミグラスソース。こりゃヤバい。

オラゲ 相盛り

使われいる食材はビーフ、タマネギ、シメジと非常にシンプル。

しかしシンプルであるがゆえに奥深い。

シメジのキュコキュコっとした食感が良いアクセント。

オラゲ 相盛り

ハヤシライスといえば、ハウス食品の『完熟トマトのハヤシライス』のイメージがあって、トマトの酸味が効いたソースを想像してしまう。

けれど、このハヤシライスにはトマトの酸味はほぼなく、むしろ酸味よりも牛肉の旨味がたっぷりと溶け込んだソースのコクを味わうハヤシライス。

オラゲ 相盛り

次にカレーゾーンを攻める。

ヨーロッパ風のこってり濃厚なカレー、かと思ったら意外なほどサラっとしたインドカレーっぽいルー。

オラゲ 相盛り

カレーはけっこう大胆な辛口となっている。

あとを引く強烈な辛さはかなり好み。

オラゲ 相盛り

中央のご飯の山。

このご飯の崩し加減がじつに悩ましい。

カレーとハヤシのルーが混ざり合わないように慎重に食べ進めたけれど、今にして思えばあえて混ぜて食べてみるってやり方もありだな。

オラゲ 相盛り

たまに自宅でハヤシライスを作ることがある。

といっても、牛肉、タマネギをフライパンで炒めたら、あとはハインツのデミグラスソースとトマトの缶詰をぶっ込んで煮込むだけってな雑な作り方。

で、ハヤシライスを食べると、ときたま感じるのは物足りなさ。

当然だがハヤシライスってのは辛くない。

だからちょっとばかり刺激が足りてない。

オラゲ 相盛り

しかし、かといって安易に辛味を足してしまうと、ハヤシライスはいっきにカレーっぽくなる。

なんというか、それでは「ハヤシライスならではの良さ」ってのを失ってしまう。

でも、やっぱりちょっと辛味が、ちょっと刺激が欲しい・・・

だらハヤシライスを目の前にすると、いつも葛藤する。

はたして、辛いハヤシライスは有りなのか、無しなのか?

われわれ人類の頭をつねに悩ませ続けてきたこの「ハヤシライス辛くない問題」もしくは「辛くしたい問題」。

これこそが、今まさに全人類が一丸となって解決にあたらなくてはならない最大の問題だろう。

オラゲ 相盛り

その問題に対する唯一にして究極の答えがここにある。

それは「だったら、ハヤシライスとカレーを一緒に食べちゃえばイイじゃん!」という、なんとも大胆不敵かつ画期的なソリューション。

1つの皿の上に盛られたハヤシライスとカレーは、互いが互いを補い合い、そして引き立て合う。

ふいに、かの聖徳太子がお残しになった、ありがたいお言葉が頭の片隅をよぎる。

和を以て貴しとなす。

協調することが何よりも大事である、という教え。

カレーとハヤシライスという2つの異なる料理が1つの皿の上で協調し、そして1つの料理として完成する。

ああ、この『合盛り』のなんて貴いことだろうか。

こりゃそうとう貴いぜ。

オラゲ グレープフルーツプリン

合盛りのそのあまりの貴さに、ひとりフンフンと鼻息を荒くしているとデザートが運ばれてきた。

グレープフルーツのプリン。

オラゲ グレープフルーツプリン

プリンの上には薄めのカラメルソースが掛けられ、その上にグレープフルーツとピール。

オラゲ グレープフルーツプリン

甘いプリンの輪郭を引き締める苦み。

てっきりカラメルソースの苦みかと思ったら、その正体はグレープフルーツだ。

オラゲ グレープフルーツプリン

カラメルを控えめにして、代わりにグレープフルーツの「苦み」を活かしている。

これ、すごいな。

グレープフルーツの「苦み」をこういう風に使う方法があるなんて夢想だにしなかった。

チェリーでもストロベリーでもオレンジでもキウイでもなく、グレープフルーツをプリンの相棒にチョイスするそのセンスに脱帽。

おったまげー!

オラゲ ドリンク

ドリンクのぶどうジュースでフィニッシュ。

ぶどうジュールははたしかプラス100円。

とろとろ卵のオムハヤシライス+トリッパのトマト煮+バナナティラミス

オラゲ 外観

ときたま無性に食べたくなる料理ってのがある。

カレー、カツ丼、ラーメン、唐揚げ、ソース焼きそば(インスタントの方)。

でこの日、無性に食べたくなったのはオムライス。

だったら『オラゲ』に行かなくちゃだ。

オラゲ メニュー

オーダーするのはもちろん『とろとろ卵のオムハヤシライス』。

オラゲ メニュー

それにレギュラーメニューの中から『トリッパ(牛ホルモン)のトマト煮』

この店でサイドメニューを頼むのは初めてなので、そのサイズ感が分からない。

もし食べきれなかったりしたら大変申し訳ないので「これって、どれくらいのサイズですか?」と尋ねてみる。

すると「これくらいのお皿でお出ししています」と、わざわざお皿を持ってきて見せてくれた。

オラゲ スープ

野菜たっぷりのスープを飲みながらトリッパの到着を待つ。

オラゲ トリッパ

さてトリッパの登場。

オラゲ トリッパ

バゲットが添えられている。

オラゲ トリッパ

牛の第二胃でハチノスとも呼ばれるトリッパ。

その名の通り、ハチの巣のようなハニカム構造していて、この複雑なヒダが極うまトマトソースをたっぷりと拾ってくる。

いやうめぇ。

オラゲ トリッパ

このトリッパって、言うなれば、イタリア風もつ煮込み。

もつ煮込みイタリアーナ。

なのでつい、七味唐辛子が欲しくなる。

オラゲ トリッパ

このトリッパは前菜とのことだったが、十分に主役を張れるポテンシャルを秘めている。

なんなら、この一皿でご飯の2杯半、いや3杯半は余裕でイケちゃいそう。

オラゲ トリッパ

惜しみもなくぎっしりと投入されたトリッパがありがたい。

オラゲ オムライス

トリッパを食べていると、オムライスのハヤシソースが先行して到着。

オラゲ オムライス

ピクルス付き。

オラゲ オムライス

続いて『とろとろ卵のオムハヤシライス』の到着。

シェフが目の前で半熟の玉子焼きを割って仕上げてくれたのだが、ついその様子に見とれてしまって卵が割れる瞬間の写真を撮り損ねちまった。

ありがたいことに無料で大盛りにもできるのだが、こちらは普通盛りでオーダー。

普通盛りといっても十分な盛りっぷり。

オラゲ オムライス

スプーンを入れると中からケチャップライスが顔を出す。

具材はタマネギとピーマン。

ピーマンがまたいい香り。

オラゲ オムライス

卵はバッチリとろとろ。

半熟の卵とケチャップライスのシンプルで優しい味わい。

そうそう、こんなのよ、こんなの。

まさにこんなオムライスが食べたかったんだよ。

オラゲ オムライス

5分の1ほど食べたところでデミグラスソースを投入。

オラゲ オムライス

うおー!!

うんまー!!!!

オムライスだけでも美味かったのに、さらにギアが1段上がった感じ。

オラゲ オムライス

オムライスが隠れるくらいデミグラスソースを回しかけた。

にもかかわらず、まだ器の中にはデミグラスがたっぷりと残っている。

オラゲ オムライス

残りのデミグラスをすべて投入。

トップギアだ。

オラゲ オムライス

ところでこの店の名前となっている『オラゲ』ってのはいったい何語なんだろう?

イタリア語?

それともフランス語? 

それにどんな意味を持つ言葉なのだろう?

オラゲ オムライス

なんと『オラゲ』とは、茨城県(北関東?)の方言で「私の家」を意味する「おらげ」のこと。

えぇ・・・そこかよ。

なんだか意外なところから持ってきたな。

で、この方言の「おらげ」ってのは、漢字で書くと「俺家」

家の読み方の「け」に濁点がついて濁り「げ」になる。

その使い方は「おら家さあんぞ(私の家にありますよ)」とか「おら家さくっか?(私の家にいらっしゃいますか?)」ってなあんばい。

オラゲ オムライス

「おら」はドラゴンボールの孫悟空と同じで、一人称で自分のことをさす「俺」のこと。

でも私の生まれ育った地域では、自分のことを「オラ」とは言わないから、茨城県の方言と言っても多少の地域差があるのだろう。

オラゲ オムライス

そういえば、親戚の子供も自分のことを「オラ」と言っていた。

ただし、その子の場合のオラは方言ではなく、クレヨンしんちゃんの一人称を真似てのオラだった。

その子に会うといつもオラオラ言っているので、クレヨンしんちゃんというよりも、どちらかと言えばスタープラチナっぽかった。

オラゲ オムライス

貴すぎる合盛りも、気が付けば最後のひと口。

やっぱり大盛りにするべきだったか?

オラゲ バナナティラミス

デザートのバナナティラミス。

オラゲ バナナティラミス

フワフワのとろける食感の中に、ほんのりとバナナの風味がするフルーティーなティラミス。

めちゃウマ。

ああ、私が死んだ時には、どうかこのバナナティラミスでお墓を作ってほしい。

オラゲ バナナティラミス

かたわらに添えられたアイス。

ベルガモットが香るってことは、おお、これアールグレイだ。

オラゲ バナナティラミス

気品に満ちた上品なアイス。

なんとなく「貴婦人」という言葉が頭に浮かぶ。

それにしても毎度デザートの完成度の高さに感心させられる。

オラゲ アイスティー

ジンジャーエールで絞める。

ホンビノス貝のバジルパスタ+エビのフリット+クッキーチーズケーキ

オラゲ メニュー

なんとなくパスタを食べたくなって、久しぶりに訪れた『オラゲ』。

この日のパスタは「ホンビノス貝のバジルパスタ」。

ホンビノス貝ってのは外来種で、よく大アサリやハマグリなんかと比較される。

外来種らしい旺盛な繁殖力でもって、ここ日本でもモリモリと増殖している。

コイツの偉いところはハマグリより安価に手に入るってだけじゃなく、食べても美味いってところ。

オラゲ スープ

まずはランチのスープ。

ジャガイモのポタージュ。

オラゲ スープ

多めに振り掛けられた粗挽きのブラックペッパーが、クリーミーなポタージュによく合う。

そりゃもう、びっくりするほど。

なんだろう、こういうのがシナジー(相乗効果)っていうのだろう。

オラゲ エビのフリット

少し経つとエビのフリット マヨネーズ和え』が運ばれてきた。

オラゲ エビのフリット

衣はふんわりとしてサクっと軽い。

フリットってのは衣にメレンゲとかベーキングパウダーを使うらしい。

いや、それにしてもこのエビ、でけぇ。

口の中いっぱいがエビになる。

オラゲ エビのフリット

使われているエビは8尾という超リッチな仕様。

素揚げされたシシトウは色的にも味的にもいいアクセントですわ。

オラゲ エビのフリット

マヨネーズの酸味はマイルドで、すごくコクが深い。

もしかしたら卵を多めに使っているのか?

いやひょっとして、使っている卵それ自体がなにか特別なものなのか?

オラゲ バジルパスタ

ホンビノス貝のバジルパスタ

もう、登場時からバジルソースの華やかな香りがむんむんと漂う。

オラゲ バジルパスタ

貝がデカいせいでパスタが少なく見えてしまうが、実際は見た目以上にたっぷりが盛られている。

オラゲ バジルパスタ

 

オラゲ バジルパスタ

まるでヒスイのように鮮やかなグリーン。

使われているバジルがよほど新鮮なのだろうか、ものすっげーいい匂い。

なんか「夏」って香りがする。

オラゲ バジルパスタ

パスタはモッチリ系かと思いきや、意外と硬めの茹で上がり。

噛むとパッツンと歯切れがよく、心地よい歯ごたえの後に濃ゆい小麦の香りを残す。

オラゲ バジルパスタ

貝の旨味とバジルの香りを全身にたっぷりとまとったパスタ。

ひと口食べるたびに脳がとろけそうだ。

こりゃー痺れるぜ。

オラゲ バジルパスタ

この日は9月の最初の土曜日。

2021年の夏の終わり。

今年のバジルを楽しめる最後のチャンスをがっつり掴み、そして堪能した。

はぁー、ありがたや。

オラゲ バジルパスタ

パスタを食べ終えても、皿の上にはバジルソースが残っている。

こいつをどうにかして最後まで楽しみたい。

オラゲ パン

そこでコイツの出番ってわけですよ。

パン。

パスタと一緒にこぶし大のパンがサーブされてくる。

ホントのところ、最初はこの四角いパンがデザートに頼んだ「クッキーチーズケーキ」なのかと思っていて、パスタを食べ終わるまでその存在を忘れていた。

オラゲ パン

バジルソースは、パスタで食べた時とはまたちょっと違った味わい。

こうしてパンで食べてみると、このバジルソースってけっこうニンニクが効いてんだなぁ。

執拗なくらいにパンで皿を拭い、一滴さえも残さずソースをいただく。

オラゲ クッキーチーズケーキ

デザートの『クッキーチーズケーキ』。

オラゲ クッキーチーズケーキ

どの辺がクッキー? と思って食べてみると、なるへそ。

いわゆるオレオ的なビターなクッキーがチーズケーキの土台に使われていて、一見すると普通のチーズケーキなんだけど、どこかバスクチーズケーキ的なほろ苦さとコクを与えている。

オラゲ クッキーチーズケーキ

マンゴーのアイス。

半分アイスで、半分マンゴーシャーベット。

オラゲ クッキーチーズケーキ

マンゴーの甘くて濃厚な香りと独特の舌触りがはっきりと残されていて、マンゴーの果実がたっぷり贅沢に使われていることがわかる。

オラゲ クッキーチーズケーキ

食事を終え、会計をする。

レジに立ったシェフに「お料理も美味しいけれど、デザートもものすごく美味しいですね」と伝える。

シェフによると、お店で出しているデザートは奥様が手作りされているそうだ。

奥様もともと個人でケーキ屋さんを営まれたと言うのだから、スイーツ作りのプロ中のプロ。

なるほど、だからデザートのレベルがけた違いなのか。

オラゲ 店内

「お近くにお住まいで?」と問われ「あ、いや、ひたちなか市です」と答えるとシェフは驚いた表情を浮かべる。

そりゃそうだ。

私の住んでいる「ひたちなか市」はこの店から約50Km、クルマで1時間の距離。

だから驚くのも当然だ。

オラゲ 店内

「この辺にはお仕事か何かの用でいらっしゃるのですか?」

いえいえ。ここの料理を食べるために来ました。

「あ、えー! わざわざ? それはウレシイなぁ!」

と、じつに素直な感想を口にする。

シェフがうれしそうに漏らしたその言葉を聞いて、なんだかこちらまでもがうれしくなる。

オラゲ 看板

何か気の利いた言葉を返せれば良いのだけれど、なにせこちとら生粋のコミュ障。

世の中の多くの人々が当たり前のように持っている「何気ない世間話をする」というスキルを持ち合わせていない。

その結果どうなるかと言えば「えへへ・・・」と、あいまいな笑いを浮かべるのが精いっぱい。

それでもなんとか「お料理、とても美味しかったです。ごちそうさまでした」とだけ伝え、店を出た。

欧風食堂オラゲの情報

欧風食堂オラゲの場所はこちら

お店の前が駐車場となっていて、8台から10台ほど駐車できる。

そのスペースはゆったりと余裕をもってとられているのがありがたい。

 欧風食堂オラゲの基本データ 

 住  所 

 〒309-1454 茨城県桜川市上城231−2

 電 話 

 0296-85-4119

 営業時間 

 11時30分~14時00分
 18時00分~21時30分

 定 休 日 

 日曜日
 祝日

 Web 

  facebook

 

欧風食堂オラゲのメニュー

※ 価格は2021年のもの。

 欧風食堂オラゲのメニュー 

 ランチメニュー 

 和牛入りオラゲハヤシライス
  1,078円
 辛口チキンカレー
  1,078円
 ハヤシトカレーの合盛り
  1,188円
 オーブン焼きハンバーグ
  1,298円
 パスタ
  1,210円
 ランチサラダ
    275円
 本日のデザート
    418円

 サイドメニュー 

 タコのマリネスモークサーモン添え
    700円
 ソフト生ハム・サラミ・プロセスチーズ盛り
    800円
 海老のフリットマヨネーズ和え
    700円
 風太KunGEのトマトギョーザ
    600円
 ソーセージ5種盛り
    650円
 トリッパ(牛ホルモン)のトマト煮
    850円
 オラゲ風若鶏の唐揚げ
    880円
 チーズフォンデュ(パン・野菜付き)
    980円
 気まぐれサラダ(2~3人前)
    880円
 気まぐれサラダ(ハーフサイズ)
    500円
 原木生ハムのサラダ リンゴドレッシング(2~3人前)
  1,250円
 原木生ハムのサラダ リンゴドレッシング(ハーフサイズ)
    680円
 単品ライス
    150円
 手作りパン(2コ)
    180円
 本日のデザートセット(ソフトドリンク付き)
    650円
 単品デザート
    380円
 コース仕立て(前菜、デザートセット、メイン料理、パスタ)
  1,350円

 パスタ 

 ペペロンチーノ(100g)
    700円
 ペペロンチーノ(160g)
    700円
 ペペロンチーノ(300g)
  1,280円
 アサリ白ワイン(100g)
    930円
 アサリ白ワイン(160g)
  1,180円
 アサリ白ワイン(300g)
  2,300円
 フレッシュトマトとエビ、ホタテ小柱(100g)
    980円
 フレッシュトマトとエビ、ホタテ小柱(160g)
  1,280円
 フレッシュトマトとエビ、ホタテ小柱(300g)
  2,500円
 ガーリックトマト(100g)
    900円
 ガーリックトマト(160g)
  1,150円
 ガーリックトマト(300g)
  2,200円
 フレッシュトマトモッツアレラチーズ(100g)
    950円
 フレッシュトマトモッツアレラチーズ(160g)
  1,250円
 フレッシュトマトモッツアレラチーズ(300g)
  2,350円
 アサリトマト(100g)
    980円
 アサリトマト(160g)
  1,280円
 アサリトマト(300g)
  2,500円
 ベーコン、トマト、オニオン、チーズ(100g)
  1,000円
 ベーコン、トマト、オニオン、チーズ(160g)
  1,300円
 ベーコン、トマト、オニオン、チーズ(300g)
  2,550円
 カルボナーラ(100g)
  1,000円
 カルボナーラ(160g)
  1,300円
 カルボナーラ(300g)
  2,550円
 キノコボルチーニクリーム(100g)
  1,050円
 キノコボルチーニクリーム(160g)
  1,350円
 キノコボルチーニクリーム(300g)
  2,600円
 スモークサーモントマトクリーム(100g)
  1,050円
 スモークサーモントマトクリーム(160g)
  1,350円
 スモークサーモントマトクリーム(300g)
  2,600円
 明太子ホタテクリーム(100g)
  1,100円
 明太子ホタテクリーム(160g)
  1,380円
 明太子ホタテクリーム(300g)
  2,680円
 キノコベーコンホウレンソウ醤油バター(100g)
    980円
 キノコベーコンホウレンソウ醤油バター(160g)
  1,280円
 キノコベーコンホウレンソウ醤油バター(300g)
  2,500円
 アサリとベーコン和風スープ仕立て(100g)
    980円
 アサリとベーコン和風スープ仕立て(160g)
  1,280円
 アサリとベーコン和風スープ仕立て(300g)
  2,500円
 明太子とイカホタテ小柱(100g)
  1,000円
 明太子とイカホタテ小柱(160g)
  1,300円
 明太子とイカホタテ小柱(300g)
  2,550円
 ハヤシナポリタン(100g)
  1,050円
 ハヤシナポリタン(160g)
  1,350円
 ハヤシナポリタン(300g)
  2,600円

 メイン料理 

 お子様ハヤシライス
    650円
 ORAGEハヤシライス
    980円
 辛口インド風チキンカレー
    980円
 とろとろ卵のオムハヤシライス
  1,480円
 オーブン焼きハンバーグ
  1,180円
 ノルウェーサーモンムニエル
  1,350円
 エビ・ホタテ・カニのクリームコロッケ
  1,400円
 国産鶏モモ肉のグリル
  1,400円
 国産ポークリブロースソテー
  1,450円
 国産牛ランプ肉ステーキ
  2,350円

 ソフトドリンク 

 アイスウーロン茶
    300円
 紅茶
    300円
 コーヒー
    300円
 エスプレッソ
    300円
 オレンジ
    300円
 グレープフルーツ
    300円
 アップル
    300円
 コーラ
    300円
 ジンジャーエール
    300円
 カプチーノ
    350円
 赤ブドウ
    350円
 マンゴー
    350円
 ブラッドオレンジ
    350円

 ビール 

 生ビール
    600円
 瓶ビール(中)
    700円
 ハートランド
    550円
 ギネススタウト
    650円
 オールフリー
    400円

 サワー 

 レモンサワー
    480円
 グレープフルーツサワー
    480円
 すっきりトマトサワー
    480円
 しょっぱい梅サワー
    480円

 カクテル類(一部)

 カシスソーダ
    480円
 ジントニック
    480円
 ライチトニック
    480円
 スクリュードライバー
    480円
 カシスオレンジ
    480円
 カンパリオレンジ
    480円
 ブルドック
    480円
 モスコミュール
    480円
 その他
    480円