2020年の10月下旬。
とあるエスニック料理のお店でランチを食べようと水戸市まで出かけたのだが、いざそのお店に着いてみると、そのドアには臨時休業の張り紙が。
唐突にランチ難民となったのだが、しかし幸いなことに以前から気になっていた別のお店の近くまで来ていることに気が付いた。
そのお店が今回ご紹介する『ひろ寿(ひろじゅ)』だ。
やぁ諸君、ごきげんよう。
ぼっちメシ研究所のジャムだ。
ひろ寿(ひろじゅ)
水戸駅北口から延びる50号線。
その道沿いに『ひろ寿』は店を構える。
お店の外観
場所は京成百貨店のはす向かい。
ほとんど人が歩いていない水戸の街の中、うっかりすると見逃してしまいそうな控えめな外観。
店の前に掲示されているメニュー。
記載されているのは2,500円の「ひろ寿点心」と、3,500円の「昼コース」の2つのみ。
昼コースのほうは予約が必要なので、飛び込みで入店した場合に選べるメニューは「ひろ寿点心」だけだ。
まえからずっと気になっていたお店なのだが、なぜかこのお店のことを蕎麦屋だと思い込んでいた。
だからどんなに高くても、せいぜい1,000円チョイチョイで食事ができるものと思っていたのだが、どうもそのアテは外れたようだ。
「ひろ寿点心」2,500円か。
ちょっとばかり、いや、けっこう予算をオーバーしてしまう。
まぁ、明日からの数日間、朝昼晩のすべての食事のおかずを漬物だけにするとか、もしくは納豆ライスで凌ぐことができれば、何とか捻出できなくもない金額か。
しかし、いざ店の入り口を前にして、その戸をくぐることに躊躇する。
なぜなら以前、クチコミサイトで「予約必須のお店」とか「一見さんお断りのお店」なんて情報を目にしたからだ。
予約してないけど、飛び込みで入っても大丈夫なのだろうか?
ガッチガチに緊張しながらお店の敷居をまたいだ。
店内の様子
店内の照明は落とされて間接照明がメイン。
しっぽりとした和モダンな空間。
「いらっしゃいませ」と、優しい笑顔で出迎えてくれた女将さんに、一人客であることと予約をしていないことを伝えると「どうぞ、お好きな席へ」と案内してくれた。
おやおや、なんだか普通以上にウエルカムな雰囲気だ。
予約なしの一見さんでも普通に歓迎してくれている様子に、思わずほっと胸をなでおろす。
お昼時をだいぶ過ぎた時間だったためか、店内に他の客の姿はなかった。
4人掛けのテーブルが4つと、2人掛けのテーブルが2つ。
当然、2人掛けのテーブルに座る。
正直に言えば、最初に店に入ったとき、その暗さに驚いた。なにせ暗い店内では写真が撮りにくい。
しかし、おそらくは料理をより美しく見せるための工夫なのだろう、テーブルにはピンポイントでライトの光が差している。
おかげで、料理の写真も問題なく撮ることができそうだ。
ほうじ茶とおしぼりが運ばれてくる。
おしぼりを広げると、なにかものすごくいい香りもいっしょに広がった。
この香り、何だろう、花かな?
その優しい香りは、すぅー・・・っと鼻腔を駆け抜けて胸の奥へと広がると、なんだか緊張もほぐれてとてもリラックスした気分になる。ハズなのだろうが、そんな気の利いた演出にまったく慣れていない私は、かえってドキドキしてしまう。
鳥と花の模様があしらわれたメニュー。
これは版画か? それとも切り絵?
とってもかわいらしい。
蕎麦メニューの存在を期待したのだが、中に書かれていたのはお飲み物。
さて、こちらがランチメニュー。
とは言っても、店の入り口で見たメニューとまったく同じ。
つまり、飛び込みの客が選べるのはひろ寿点心。
もり蕎麦か、ご飯&味噌汁&お漬物のどちらかを選ぶことができる。
なにしろこっちは根っからの蕎麦っ食い。よって当然蕎麦を選択。それも大盛りでオーダーした。
なんだろう、これは?
ハンコの朱肉っぽいぞ?
気になってパカっとフタを開けると、中には竹の楊枝。
へへぇ、なんて感心しながら写真を撮っていると、マダム2人連れが来店し、さらに続けてご年配のご夫婦も店に入ってきた。
ひろ寿点心その1
注文後、程なくして運ばれてきたこちらが、ひろ寿点心。
といっても、肝心のお料理はカゴの中。
盆の上には蕎麦汁と薬味の小皿が並ぶが、お蕎麦は不在。
どうやら蕎麦は、食事の最後に締めとして提供されるらしい。
カゴのフタをオープン。
アラやだっ!? ちょっとこれ、ステキじゃなーい♪
こんな感じで、色々な料理をアレコレてスタイルは、すっごく好き!
女将さんが、料理の1つ1つについて丁寧に説明してくれた。
まずは一番左にあるこれは、揚げ出し豆腐。
使われている豆腐がゴマ豆腐ってのが面白い。
ただでさえムッチリとしたゴマ豆腐に、さらに片栗粉の衣を羽織らせて仕上げた揚げ出し豆腐の食感はムッチムチ。
丁寧に引いた出汁を衣にたっぷりと含んだ揚げ出し豆腐。こりゃ美味い。
薬味のアサツキ(?)とミョウガは、シャクシャクとした歯触りを添えて、噛むことの喜びと楽しさを再認識させてくれる。
そのお隣は、春菊とナメコのお浸し。
トッピングされているのは、ぷっくりと膨れた大粒のイクラ。
イクラは、まるでビー玉のように無邪気に輝いて、とても美しい。
やっぱ、イクラってのは、こうでなくちゃイケない。
こんな立派なものとは正反対の、カピカピになったイクラほど、人の心を貧しくするものはないな、と思う。
長い時間、空気にさらされて、すっかり瑞々しさを失ったイクラを目にすると、時間をただただ無駄に浪費してきた自分自身を客観的に見せられているようで、じつにミジメな気分にさせられる。
こちらは豚ヒレ肉。
振り掛けられたゼリー状のものは、煎り酒(いりざけ)のジュレ。その上にまぶされた粒々はアラレ。
低温調理されたヒレ肉は、しっとりとしていて滋味にあふれる。
ようするに美味い。
個人的には、豚肉といえばヒレ肉よりも、脂がたっぷりとのったコテコテのロース肉のほうが断然好みだ。
なにせ私は豚肉の旨味は脂身に宿ると信じて疑わない生粋の豚肉教ロース原理主義の熱烈な信奉者なのだ。
ところが、この小さな小皿にのったヒレ肉を前にして、豚肉ロース原理主義者としての信仰は、グラグラと音を立てて揺らぐ。
だって、このヒレ肉がとっても美味しいんだもの。
時間をかけて火を通したヒレ肉は、脂身にいっさい頼ることもなく、ただただ豚肉が持っている旨味をじっくりじっくりと引き出している。
「ヒレ肉ってのも、ぜんぜんアリだよな・・・」
よし、改宗だ。
ちなみに、ヒレ肉の下はキュウリと山芋の台座。
試しにキュウリの薄切りを一枚だけつまんで食べてみると、煎り酒の淡くも奥深い味わいがより際立つ。
いやもう、アレね。
この際、人目を気にしている場合なんかじゃないのよね。
気が付いたときには、小皿を左手で持って煎り酒を一滴のこらず飲み干していた。
さて、そのお隣はワカサギの磯辺揚げ。
それに鴨肉、麹に付けたサワラ、ナスの田楽。
プロの和食料理人が本気モードで作った、おもてなしの料理の数々。
お手軽に「ご家庭で簡単にできる」って感じの料理とは、まさに正反対。
全ての料理が繊細で美しく、がっつりと手が込んでいる。
料理を口に含み、それが歯に触れて、咀嚼して、最後に喉の奥に飲み込むまでの、そのすべてのプロセスで、いちいち感心させられる。
さすがは和食ガチ勢。なんかマジだな。
カツオとヒラメのお刺身。
脱水をすることで、魚の切り身から余分な水分を抜き、細胞一つ一つに閉じ込めた旨味。
その旨味のつぼみは、舌の上で満開の花を咲かせる。
皮を湯引きしたお刺身。
独特の華やかな香りとクニクニとした食感。
ああ・・・もう、こんなの食べちゃったら、なんだかもう・・・なんだかもうッ!
茶碗蒸しのフタを取ると、濃い海苔の香りが パっ! と広がった。
さっそくひと匙すくって口に運ぶと、これがまたモッチリ感がもんのすごい。
割とどこのお店でもちょくちょくと顔をのぞかせる茶碗蒸し。
しかし、ここまで美味い茶碗蒸しに出会ったのは初めて。
茶碗蒸しを掘り返すと、中からエビが出てきた。
シシトウとサンマの天ぷら。
黄色の小皿は塩。
シシトウの天ぷらがほとんど衣が付いていないのとは対照的に、サンマの天ぷらのほうはたっぷりと衣をまとう。
見るからに繊細な衣は、予想を裏切らないサックサクの衣。
丹念に油を切った天ぷらは、その下に敷いた和紙のうえに、油シミの1つも滲ませない。
さあ、お待ちかね。お蕎麦の登場。
和食のお店なんかでは「食事の締め」としてお蕎麦が出てくることって割とよくある。
でもたいていはごく少量の蕎麦が、お猪口のような小さな器にちょこんと少量だけ出され、ひと口すすると、いったい胃に入ったのか、それとも奥歯のスキマに挟まったのか分からないまま食べ終わるってのが常だ。
そんなケチくさい、もとい上品な蕎麦とは違って、ちゃんと一人前のもり蕎麦が出てきたので安心する。
細打ちの蕎麦は浅黒く、精悍なルックス。
その風貌はどこか野性的で、鍛えぬいたアスリートや、ボクサーの身体を思わせる。
その濃い色が、蕎麦の風味がとびきり濃いことを雄弁に物語る。
ああ、案の定!
予感は正しかった。この蕎麦、めちゃ美味い!!
ひと口すすり上げると、口に広がる濃厚な蕎麦の香り。そして抜群の歯ごたえ。
よほど水回しの具合がよいのか、蕎麦は細打ちながらも、ものすごく強靭。
繊細な見た目とは裏腹に、かなりタフな仕上がりで、食感は意外に硬め。
それがまたとても具合良く、噛みしめるたびに蕎麦の香りが力強く弾ける。
この日お店に伺ったのは10月下旬で、新蕎麦が市場に出回る前の時期だった。
つまり、一年を通して蕎麦のコンディションが最も難しい時期。
それなのに、ここまで蕎麦の風味を濃く引き出せるなんて、まったくもって驚きだ。
ふと気が付けば、ああっ!!
もう食べ終わってしまうじゃないか!
誤解が無いように書いておくと、蕎麦は大盛りにしたこともあってなかなかのボリューム。お腹は十分過ぎるほどに満たされる。
しかし、この蕎麦が美味すぎて、もっともっと食べたいと思ってしまうのだ。
なんて罪作りな蕎麦なんだ。
蕎麦湯。
重厚な容器にたっぷりと入っている。
サラサラの蕎麦湯を注ぐと、つけ汁からカツオの香りが ふわっ と立ち昇る。
ものすごくリッチな香り。
あー、こりゃ、アレだ。きっと良い鰹節を使ってるに決まってるわ。
デザートは、蕎麦のアイスに黒蜜をかけたもの。
添えられているのは蕎麦の煎餅。
お茶はお替りではなく、新しい湯吞みで提供された。
お茶を運んできてくれた女将さんに、どこのそば粉を使っているのかと尋ねると、金砂郷町(現:常陸太田市)の常陸秋そばを使用しているとのこと。
この蕎麦、あらためて新蕎麦で食べてみたい。
女将さんによると、新蕎麦の提供は11月の下旬ごろになるとのことだった。
お店に伺ったこの日は10月の下旬。
よって新蕎麦が登場するまで、まだ1か月近くのインターバルがある。
そのころ、また改めて来てみよう。
会計の際、店の奥に続く通路を見つけた。
「奥にも席があるのですか?」と尋ねると、奥は座敷になっているという。
へぇ、結構広いんだなぁ、なんて思いながらぼんやり眺めていると「もしよろしければ、ご覧になりますか?」と、ありがたいお言葉を頂戴した。
しかし、その優しい心遣いになんとなく照れてしまい「ああ、大丈夫です」と、謎の遠慮をしてしまった。
水戸のくねくねタワーは、いつもと変わらずくねくねしていた。
くねくね具合、ヨシッ!
ひろ寿点心その2
さて、いよいよ新蕎麦の季節がめぐってきた。再訪の時だ。
今回は予約を取ってからお伺いしようと思った。確実に食事にありつくために。
しかし、週末が訪れるたびに何度か電話をかけるも、臨時休業や、法事での貸し切りなどで、なかなか予約が取れない。
よっぽど縁がないのだろうか?
結局、そのまま年末年始のお休みに突入し、再訪は叶わぬまま年を越すことになった。
年が明けて2021年。
正月休み明けに電話をしてみると「はい。季節料理ひろ寿です。」と女将さん。
ようやく予約を取ることができた。
電話口で女将さんから苦手な食べ物や、アレルギーの有無を確認される。
その質問にただ「無い」とだけ答えれば良よいものを、「何でも食べます!」と、食い意地が目いっぱい張ったいやしさ全開の返事をする。
さて、予約した日がやってきた。
出迎えてくれた女将さんに、予約したものですと伝えると「お待ちしておりました」と深々と頭を下げられる。
なんだか、自分がちょっぴりハイソな人間になった気分。
「お席をどうぞ」と4人掛けのテーブルをすすめらたのだが、前回とおなじ2人掛けのテーブルへ。
前回と同様に、ひろ寿点心を蕎麦大盛りで注文する。
ほうじ茶。
これがまたいい香り。
テーブルに備え付けられた山椒。
ちょっとだけ味見をしてみると、当たり前のように香りが高い。
これって何に使うんだろう?
注文してからすぐにひろ寿点心が運ばれてきた。
この日の料理はカゴではなく、八寸ぽい盛り付け。
ニンジンの金時
ふわっとムース状になったニンジンは、舌どけもなめらか。
食感のアクセントに添えられたアラレがこうばしい。
ほうれん草とせりのお浸し。
シャキシャキの歯ごたえ、なのに、ものすごく柔らかい。
この柔らかさは、熱の通し方とかそんなハナシじゃなくて、使われている食材そのものの柔らかさ。
おそらく芽が出て間もない若い野菜たちなのだろう。
小さな鉢の中は、若い生命力で漲っている。
鴨肉、サワラ西京焼き。
右下のピンボケなのは黒豆。
この黒豆は、チーズっぽいような練乳っぽいようなミルキーに仕上げられていて、なんだかもう、未知の黒豆ですわ。
紅白なます。
てっきりニンジンとカブかと思いきや、レンコンとサーモン。
ひねりが効いている。
そのお隣の黄金色のカタマリは、サツマイモ(紅あずま)の巾着。
ああ、これは食べるまでもなく予想がつく味だね、なんて思いながら食べてみると、これが予想外にえらくフルーティー。
なにか洋酒のようなものを使って風味を付けているっぽい。
なんかスゲーな。
こりゃさっそく脱帽だ。
豚肉のネギ醤油。
え、これってどの辺がネギなの? なんて思ったら、これネギの青い部分を使ったソースだ。
しっとりの豚ヒレ肉は相変わらずの美味さ。
豚肉教ロースもイイけどヒレ肉もね派の信者でよかった。
サワラの西京焼き。
春の魚と書いて鰆(サワラ)。
なので、ずっとサワラの旬は3月とか4月の春ごろかと思っていたのだが、調べてみるとサワラの旬は冬なんだとか。
皮までまるごと美味しくいただいた。
この日のお刺身はブリとホタテ。
何気に紅白のメデタイ組み合わせ。
ホタテ。
舌の上でスルスルと、とろける。
ホタテって、とろけるものだったのか。
脂がのりに乗ったブリ。
手前の四角いものはダイコンを拍子切りにしたもの。
海苔の香り満点の茶碗蒸し。
茶碗蒸しの表面には、トロミの付いた出汁が張られている。
女将さんが頻繁にお茶のお替りを持ってきてくれる。それと同時に食事の進行状況をチェック。
そして盆の上の料理があらかた片付いたころに、抜群のタイミングで揚げたての天ぷらが運ばれてくる。
この日はフグと、タラの芽の天ぷら。
大葉で包んでだ大ぶりのフグ。
実のところ、今までフグってあまり美味しいと思ったことが無かったのだが、このフグの天ぷら、めちゃくちゃ美味い。
今までフグのことを見くびっていた。
ゴメンね。フグ。
天ぷらを食べ終えると、いよいよお待ちかねの蕎麦。
新蕎麦となって、よりいっそう精悍さを増したようだ。
エッジがピンっと立ったその雄々しいルックスは、もはや「アスリートのよう」なんて表現なんかじゃぜんぜん追っつかないレベル。
どちらかと言えばサムライ。
まるで若武者のような凛々しさを漂わせている。
常陸秋そばの二八。
蕎麦は十割より二八のほうが好み。
ぶっちゃけ、十割蕎麦が美味かったためしがない。
蕎麦汁はあらかじめ猪口に入った状態で供される。徳利はなし。
蕎麦猪口から汁を直接飲んでみると、これが意外なことに煮干しの風味けっこう濃い。
仕上がりは、ほんの少し辛めで、圧倒的な出汁の美味さが際立っている。
江戸前蕎麦のように、チョンと浸けて食べても美味しいが、蕎麦を7分目までどっぷりと浸けて食べてもいける。
つまりはこのお蕎麦、どうやって食べても美味しい。
よくぞ、まぁ、こんな蕎麦を作ってくれたものだ。
もし仮に、自分が蕎麦屋だったとしたら、この蕎麦に対してきっと嫉妬しちゃうだろうな。いや、店をたたんで廃業するかもしれない。
蕎麦はゆで加減が絶妙で、火が通りきるかどうかっていう微妙なタイミングを狙って茹で上げられている。
レアとウェルダンの境界ギリギリのところを攻めて、その結果としてのウェルダン(Well Done!)。
これってば、パスタで言うところのアルデンテ。
さらに冷水でガッチリと絞められていて、蕎麦の香りがその粒子ごとみっちりと詰まっている。
いったい、どんな修行をどれほどの時間続ければ、こんな繊細な技術が身につくのだろう?
ひろ寿点心は蕎麦か、ご飯と味噌汁と漬物の、そのどちらかを選ぶことができるのだが、お蕎麦がべらぼうに美味いもんだから、ついお蕎麦を頼んでしまう。
しかし、この店の料理のクオリティーを考えると、ご飯、味噌汁、漬物も絶対に美味いはず。
次の機会にはご飯を頼んでみようかな。
蕎麦汁を直接飲んだりしたので、薄い蕎麦湯が出来上がった。
デザートはイチゴと洋ナシ。
洋ナシ、美味し。
食後にはアツアツのほうじ茶が運ばれて来た。
石田三成の三献茶のエピソードを思い出す。
江国のある寺院に、鷹狩りの帰りにのどの渇きを覚えた秀吉が立ち寄り、寺小姓に茶を所望した際、寺小姓は最初に大きめの茶碗にぬるめの茶を、次に一杯目よりやや小さい茶碗にやや熱めの茶を、最後に小振りの茶碗に熱い茶を出した。
まずぬるめの茶で喉の渇きを鎮めさせ、後の熱い茶を充分味わわせようとする寺小姓の細やかな心遣いに感服した秀吉は彼を家臣とした。
それが後の石田三成である、という逸話がある。これが俗に「三杯の茶(三献茶)」と呼ばれる逸話である。
お会計をすると、奥からご主人が現れ、ご挨拶をいただいた。
けっこうなハンサムで、それに思っていたよりもずっと若いので驚く。
ご主人の丁寧なご挨拶に対し「あ、すっごく美味しかったです」と、オツムが足りていないことをバッチリ露呈するような、間の抜けた返事を返すので精いっぱい。
とにかく、素晴らしい料理のお礼を伝えて、店を出た。
天気が良かったので、千波湖をお散歩。
なんだかとても気分がよい。
ひろ寿の基本情報
ひろ寿の場所はこちら
水戸のくねくねタワーの近く。
水戸駅からは1.5km。徒歩で20分。
駐車場はなし。
近くのコインパーキングはこれくらいの相場。
ひろ寿の基本データ
住 所
〒310-0026 茨城県水戸市泉町2丁目3−5
電 話
029-291-6027
営業時間
11時30分~14時00分
17時30分~22時00分
定 休 日
ひろ寿のランチメニュー
※ 価格は2021年のもの。
税込み価格です。
ひろ寿点心
季節の盛り込み料理
せいろそば または ご飯 香の物 味噌汁
デザート
2,500円
昼コース
料理二品
季節の盛り込み料理
せいろそば または ご飯 香の物 味噌汁
デザート
3,500円
★要予約
その 他
そば大盛り
+300円
温かいお蕎麦
+200円
追加のおつゆ
+200円