Googleマップを眺めつつ、どこかに美味しそうなお店はないかと探していると、えらく評価の高いお店を発見した。
投稿されている数々の口コミの評判の高さもさることながら、掲載されている写真のどれもこれもが実に美味そうで、興味と食欲が引き付けられる。
これはさっそく行かなくちゃ。
その店が、今回ご紹介するスプリングツリー。
茨城県石岡市にあるハンバーグ・ステーキのお店だ。
やぁ諸君、ごきげんよう。
ぼっちメシ研究所のジャムだ。
スプリングツリー
というわけで、石岡市までクルマを走らせる。
道中、すでに頭の中はステーキでいっぱい。
お店の外観
目的のお店、スプリングツリーに到着した。
青いレンガの特徴的な外観。
駐車場は、店舗の前に3台分と、店のすぐ隣にも3台から4台分のスペース。
ランチタイムは午前11時から午後の2時まで。
ところが、なぜかこの日は11時30分のオープン。
おいおい。
ずいぶんと焦らしてくれるじゃないか。
グーグーと鳴るお腹を抱えながら30分ほど待つと、店の中から女性が出てきて「お待たせしましたー!」と、ドアに引っ掛けられているCLOSEDと書かれたプレートをパタっ! と、ひっくり返す。
OPEN!
店内の様子
外から見ると、店には窓が1つしかないように見えたので、てっきり暗い店内を想像していたのだが、実際は側面が大きな窓になっていてとても明るい。
店内は、木を活かしたダークトーンでまとめられて、けっこう大人な印象。
ステーキ・ハンバーグのお店によくありがちなアーリーアメリカン調ではなく、シックで落ち着いた雰囲気。
良く陽の当たる出窓には、青々と葉を茂らせた観葉植物のパキラが飾られている。
スタッフさんから「お好きな席へどうぞー」とお声をいただく。
一見するとカウンター席は無いようなので、とりあえず入口近くの4人掛けのテーブルに腰を下ろした。
しかし、あらためて店内よく見てみると、一番奥の6人掛けのテーブルは片側3席はぴったりと壁に寄せられていて、その反対側の3席がカウンター替わりになっているようだ。
ぼっちにはカウンターこそが相応しい。
ということで、その即席カウンター3席の1つへと移動することに。
移動してすぐに大人数のグループが来店し、あっという間に店のすべてのテーブルが埋まった。
なるほど、口コミに違わぬ人気店。
各テーブルの上には、ラミネート加工された大判のメニューが2枚。
こちらのメニューには唐揚げ、ポークステーキ、ビーフカレー、ビーフシチューなどが並ぶ。
常陸牛のステーキはさすがに高額だが、それらを除けば、おおよそ1,000円前後と、けっこうお手頃な価格。
もう一枚のメニューのほうにはビーフステーキ、ハンバーグなどのメニューが並ぶ。
ステーキとハンバーグにはそれぞれグラム数が表記されていて、50グラム単位で増量することができる。
どれほど増量するか、またはしないかは、腹具合とそれにフトコロ具合と要相談。
この日のお目当ては『Bulkyステーキ(バルキーステーキ)オージービーフ厚切リブロース』。
サイズは300グラムと450グラムの2つがある。
さて、どちらにしようか? なんて、迷う必要などない。
肉は大きいほうがイイに決まっている。これこそは絶対の真理ってやつだ。
ということで、Bulkyステーキ450グラムをオーダー。
ランチメニューにはサラダ、スープ、それにライスかパンが付く。
ありがたいことにライスは大盛り無料。
ならば当然、ライス大盛りで注文するべきだろう。
さらにプラス100円でドリンクを付けられる。
ということで、ジンジャーエールを追加した。
備え付けのおしぼりの下にはナイフとフォーク。
お箸も用意してくれているのがありがたい。
Bulkyステーキ450グラム
早くも満席となった店内。
若い女性スタッフさんは、テキパキと見事なオペレーションを見せる。
スープやサラダなどをお盆いっぱいに持って厨房から飛び出てきたと思えば、それを各テーブルを周って次々と並べ、また厨房へと飛ぶように戻っていく。
テンポよく配膳を進めるその姿に惚れ惚れする。
まずは熱々のスープが届けられた。
プラスチック製のカップに入ったスープ。
さっそひと口いただくと、これがえらく濃厚な味わい。
これってビーフコンソメか?
めちゃくちゃ美味い!
サラダのドレッシングは、どこかカレーを思わせるようなスパイシーで独特の風味。
肉料理の前に、このスパイシーなサラダが胃を活性化させてくれる。
それに消化を助けてくれる大根がメインってのもじつに良い。
格好のウォーミングアップ。
ステーキソースは醤油ベースの和風仕立て。
ライスは炊き立ての米の香りがイイ感じ。
お待ちかね、Bulkyステーキ450グラムが運ばれてきた。
その第一印象は
でかッッッ!!!
おそろしいほどデカいステーキが、アツアツに熱せられたスキレットの中で、ジュゥジュゥと音を立て、食欲を煽る。
そのものすごい迫力に、思わずテンションが上がりに上がって爆上げだ。
たっぷりとのせられたバターがこれまたウレシイ。
肉はあらかじめ切り分けられているから、自分でステーキを切る煩わしさは無い。
よって、この巨大なステーキを前にしてやるべきことは、慎重に肉を口へと運び、そしてじっくりと味わうこと。
それだけ。
ただひたすら肉の味に集中するすればよい。
それにしても、さすがはさすがの450グラム。
圧倒的な質量。
これはまるで、肉のインゴット。
ステーキの表面にはキッチリと焼きが入っていて、中はレア。
つまりは最高の焼き加減ってことだ。
焼けた肉の香りが鼻腔を突き抜けて、食欲と、胃袋と、それに何だか野生の記憶的な何かをビンビンに刺激してくる。
ああ! これは我々人類の食欲と胃腸に対する挑戦状に他ならない。
バターを溶かし、そこにタレを少しだけ掛けて肉にかぶりつく。
~~~~~~~ッッ!!
うッ! 美味ひッッ!!!
「お肉、美味しい!」なんて、きょうび幼稚園児だって言わないような単純すぎる感想だが、それでも言わずにはいられない。
お肉、美味しい!
こうばしく焼き色が付けられたステーキを噛みしめれば、赤身肉のシンプルな旨味が口の中いっぱいにハジける。
うんっ!! お肉、美味しい!!!
醤油ベースのステーキソースは、チリペッパーと酸味が効いていてあと引く旨辛。
ご飯に良く合うようにばっちりチューニングが施されている。
ひと口に肉を頬張れば、すぐにご飯で追っかけたくなる。
で、実際にご飯をかっ込むと、ああ、これはヤバイ。
お口の中は幸せであふれ、同時に脳内には幸せホルモンが充満する。
コレ、ヤバイ。
2切れ食べたくらいでは、スキレットの中のステーキはまったく減った感じがしない。
あらためて450グラムのステーキってのは、ものすごいボリュームなんだと思い知らされる。
「いいところを少しだけ」ってのとは、まるで真逆。とにかく「がっつり肉を食おうぜ!」ってのが、このBulkyステーキのコンセプト。
男前だ。
ステーキって料理を楽しむのに、理屈なんていらない。
なにしろ、肉を食べるという行為は、原始的な喜びに満ちている。
分厚い赤身のステーキを噛みしめるたびに、あふれ出てくる肉の旨味が動物的な本能にガッツーンと響き、胃の中でドッカーンこだまする。
なんだかもう、食事のマナーとか、社会のルールとか、そんな文明的なめんどくさいアレコレなんてすっかり忘れて、野生に戻ってしまいそうになる。
いや、少し戻ってしまったのかも。
野生のぼっちに。
胡椒を使って変化を付けてみる。
ミルに入った胡椒の粒がカラフル。
赤い粒は、ピンクペッパーってやつか。
これこれ。フライドガーリック。
瓶詰されたフライドガーリックが常備されていて、もちろん使い放題(良識的な範囲内でね)。
これを使わなきゃウソだろ。
フライドガーリックのザックザクとした感触が素晴らしく、じつに頼もしい。
ガーリックの香りと、ザクザク、ガリガリの食感がプラスされて、ステーキはさらに旨味をブーストし、驚くほど白飯をガンガンと持っていく。
これは飯ドロボー。
いやドロボーなんて甘いもんじゃない、これは白メシの強盗団。
今さらですが、ここで付け合わせのご紹介。
ブロッコリー、コーン、ジャガイモ。
デカいステーキの陰になり、その存在感は控えめながら、ちゃんと手抜き無く仕上げれている。
さてさて。
巨大な肉との闘いも、いよいよ終盤に突入。
胃の底が抜けそうになりながらも、なんとか無事に完食。
満足感と多幸感に包まれる。
ジンジャーエール。
グラスがキンキンに冷やされている。
ジンジャー感と甘さは控えめで、強めの炭酸の刺激がノドに心地よい。
何気に撮った窓際の置物。
よく見ると、奥の黒い馬はなんだかくまモンっぽい。
支払いを済ませ、厨房で肉を焼いているシェフに「ごちそうさまでしたー!」と、一方的に挨拶をして、はち切れそうな腹を抱えて店を出た。
厚切りベーコンエッグハンバーグ
翌週、またまたスプリングツリーへとお邪魔した。
目的は、もちろん肉!
開店一番乗り。
店に入るとすぐにシェフが出迎えてくれて「ああ、どうも! 先週もいらっしゃった? バルキー450グラムの!」
なぜか顔を憶えていてくれた。それに食べたメニューまでも。
シェフはなかなかの大男で、一目見ただけで「ああ、この人ってホントにお肉が好きなんだなぁ」ってことが分かった。
なぜならシェフが着ている黒地のシャツには、ピンクの文字でデカデカと一文字 肉 と書かれていたから。
よっぽどの肉好きじゃなきゃ、あんなシャツは着ないだろう。
そのシェフから「写真って、何かに使うんですか?」と尋ねられて「あ、Googleマップの口コミなんかに」と答えた。
実際、前の週にBulkyステーキを頂いた後、ソッコーでGoogleマップの口コミに★★★★★を投稿した。
シェフはニコニコとじつに人懐っこい笑顔を浮かべて「ああ! そうなんですかぁ!」と、何かに納得したご様子。
ひょっとしたら、Googleマップの投稿を読んでくれたのかもしれない。
そのままシェフがオーダーを取ってくれた。
この前の訪店時から気になっていた厚切りベーコンエッグハンバーグ(1,380円)。
ハンバーグは通常200グラムだが、50グラムごとに250円で増量できる。
前の週にいただいたBulkyステーキ450グラムは、もちろん大満足のステーキだったのだが、さすがに腹がはち切れそうになった。
それに、昨年末に受けた会社の健康診断で、中性脂肪の値がちょいとヤバめだったから、あまり食欲の赴くままに肉を食べるってのもよろしくない。
なので、350グラムだ。
前回のBulkyステーキ450グラムよりも、100グラム減らした350グラムで厚切りベーコンエッグハンバーグをオーダー。
健康のための苦渋の決断。
そんでもって、ドリンクのほうも糖分無しのウーロン茶で。
注文後にササっと出てくるスープとサラダ。
スパイシーなサラダ。
クセになる美味さ。
スープには、なんとなく胡椒を振ってみた。
ご飯はちょうど良い炊き具合。
すぐに厚切りベーコンエッグハンバーグが運ばれてきた。
ハンバーグに回しかけられたデミグラスソースは、鉄板の上でジュワァァァァアアアアッッッ! と、ものすごい爆音を上げながら、食欲を刺激するイイ匂いを遠慮なくまき散らす。
驚いたのは、ベーコンの厚さ。
「厚切りベーコン」という言葉から想像していた厚さより、3倍くらい厚い。
いや、もはや厚いってよりも、デカい。
別の角度から見ても、やっぱりデカイ。
色といい、形といい、まるでレンガのようなベーコン。
これは厚切りベーコンとは言わない。正しくはベーコンのカタマリだ。
ベーコンと目玉焼きを支えるのは350グラムのハンバーグ。
さらに女性スタッフさんが「口コミありがとうございました!」と、サービスでステーキを持ってきてくれた。
なんという肉尽くし。
なんという肉祭り。
ハンバーグはつなぎが少な目で、お肉がたっぷり。
焼き色を付けてカラっと仕上がった表面の中は、ふんわり、ふかふかで柔らかい。
ちょいと濃いめのデミソースは、ごはんとの相性ばっちり。
厚切りのベーコンは表面カリカリ。
特に味付けはされていないので、ハンバーグのデミソースをからめるなり、胡椒をふるなり、お好みでカスタマイズ。
それにしても、このでかいベーコンっていったい何グラムあるんだ?
今回ハンバーグは、前回のBulkyステーキより100グラム減らした。
けれども、このベーコンだけでも余裕で100グラム以上ありそう。
しかもサービスのステーキまでいただいちゃって、結局はなんだかんだと前回以上に食べている気がする。
ハンバーグは口に入れるなりホロホロとほどける。
このハンバーグ、デミグラスソースもいいけど、醤油ベースのソースも試してみたい。
それに、酸味のあるソースも相性がよさそうだ。
ならば大根おろしにポン酢とか、もしくはオレンジやレモンなんかの柑橘系ソースなんてどうだろう?
などなどなど。
やたらと想像力と食欲を掻き立ててくれるハンバーグ。
半熟卵を割ってからめると、ハンバーグは今までとは少し違った表情を見せてくれる。
黄身をまとって、テラテラと輝き美しい。
とはいえ、このハンバーグの正体を忘れてはいけない。こいつも白メシ強盗団のメンバーだ。
少しでも気を許すと、そのとたんにメシをごっそり持っていきやがる。
フライドガーリックも投入してラストスパート。
それにしても、ニンニクって肉との相性が良すぎる。
残りわずかとなった胃袋の余白に肉のカタマリを押し込んで、どうにかこうにかフィニッシュ。
ああ、美味かった!
食事後のウーロン茶を飲みながら、窓際に飾られている馬の置物の写真をとる。
これ、やっぱりくまモンだ。なぜに馬になっているのだろう。
シェフに美味しいハンバーグと、サービスのお礼を伝えて、今回もパンパンになった腹を抱えて店を出た。
それにしても残念だ。
なにが残念って、私の住んでいるひたちなか市から、ここスプリングツリーのある石岡市まではけっこうな距離があるって事実だ。
もし近所にこの店があったのなら、足しげく通ってしまうだろう。
しかし、なによりも残念なのは、あまりにもトホホな健康診断の結果だ。
スプリングツリーの肉料理を心置きなく楽しむためにも、もう少しダイエットに励まなくては。
スプリングツリーの基本情報
スプリングツリーの場所はこちら
スプリングツリーの基本データ
住 所
〒315-0005 茨城県石岡市鹿の子1丁目11−8
電 話
0299-56-2737
営業時間
11時00分~14時00分
17時00分~21時00分
定 休 日
スプリングツリーのランチメニュー
※ 価格は2021年のもの。
税抜き価格です。
ランチメニュー
★ 全てのランチメニューはサラダ、スープ、ライス or パン付き(大盛り無料)
春樹特製唐揚げ
850円
スパイシーチキン
850円
厚切りポークステーキ(200g)
1,080円
厚切りポークジンジャーステーキ(200g)
1,080円
やわらかチャーシューステーキ(200g)
1,080円
春樹特製ビーフカレー
1,080円
やわらかビーフシチュー
1,580円
常陸牛サーロインステーキ(150g)
3,980円
常陸牛ヒレステーキ(120g)
4,980円
カットハラミステーキ(150g)
850円 (+50g/300円)
サイコロカルビステーキ(150g)
950円 (+50g/350円)
国産牛ロースステーキ(150g)
1,480円 (+50g/600円)
穀物牛ヒレステーキ(150g)
1,480円 (+50g/700円)
Bulkyステーキ(300g)
1,880円
Bulkyステーキ(450g)
2,880円
ハンバーグステーキ醤油だれ(200g)
900円 (+50g/250円)
デミグラスハンバーグ(200g)
900円 (+50g/250円)
トマトソースハンバーグ
900円 (+50g/250円)
和風おろしハンバーグ
900円 (+50g/250円)
イタリアンハンバーグ
1,080円 (+50g/250円)
厚切りベーコンエッグハンバーグ
1,380円 (+50g/250円)
ソーセージエッグハンバーグ
1,380円 (+50g/250円)
予約限定メニュー
熱々ハンバーガーグラタン(クリームソース)
1,280円
★前日までの予約制 ライスorパンは付きません
熱々ハンバーガーグラタン(カレーソースソース)
1,280円
★前日までの予約制 ライスorパンは付きません