茨城県内の建築物として最高層の建築物といえばご存じ茨城県庁舎。
その県庁舎の最上階25階の展望ロビーにある花水木ティーラウンジでお茶を頂いてきた。
さっそくそのレポートをお届けする。
週末のランチはプッタネスカ!
やあ、諸君ごきげんよう。
私がぼっちメシ研究所のjamだ。
さて、諸君はプッタネスカをご存じだろうか?
プッタネスカはイタリアのナポリで生まれたパスタ料理の一つだ。
もしかしたら、プッタネスカは別名の方が有名なのかもしれない。
その別名とは「娼婦風スパゲッティ」
JoJoの第四部でトニオさんが億泰に振舞ったことで、一躍世に知れ渡ることになったパスタだ。
プッタネスカの材料はいたってシンプル。
トマトソースをベースに、ニンニク、アンチョビ、オリーブ、唐辛子、そしてケッパーを加えて作る。
「娼婦たちが仕事の合間に作った」と言われているほどのお手軽なパスタなのだが、しかし自分で作ろうとすると、食材を集めるのに意外とお金がかかる。
それにニンニクと唐辛子はともかくとしても、アンチョビ、オリーブ、ケッパーなんて、普段の料理ではまず使わない。
よってこれらの食材は冷蔵庫の片隅で静かに賞味期限を迎え、やがて徐々にミイラ化し、そして年末の大掃除で私を愕然とさせるってのが毎年の恒例だ。
シンプルな材料で美味しいパスタなのだから、どこぞの大手メーカーが「プッタネスカの素」でも出してくれたらいいのにな、と私は常々思っているのだが、おそらく「娼婦」という単語が、大手メーカー的にはNGワードなのかもしれない。
この週末のランチはそんなプッタネスカで決まりだ。
プッタネスカを求め、水戸市のイタリアンレストランへと自転車を走らせる
しかしプッタネスカをランチで提供している店が意外と見つからない。だいたいどこのレストランもランチは「本日のパスタ」になるようだ。
しかしそのなかで、幸いにもランチタイムにプッタネスカを提供しているというイタリアン・レストランを見つける事ができた。
11月の最初の土曜日、我がぼっちメシ研究所から20Km先のその店を目指して自転車を飛ばした。
ちょうど正午にお店に到着。しかし、予定よりも30分の遅れだ。
途中でお地蔵さんの写真なんかを撮っている場合じゃ無かったと、心から後悔した。
とにかく時間はお昼のピーク真っ只中。おそらくすでに店内には何人かの先客が居て、店の写真をとることはできないかもしれない。
しかし、そんな心配なんてする必要など全くなかった。
なぜなら、店がやっていない。
事前に調べた情報では土曜日も営業しているはずなのだが。
特に臨時休業の知らせなどもないが、とにかく店は開いていない。
このお店がある通り沿いには飲食店が多いが、残念ながらプッタネスカを出してくれる店なんてないだろう。
ここに来るまでの道を戻る途中に公園を見つけた。
木陰にベンチが設置されている。
20Kmも走ってきて疲れたし、腹も減った。ベンチに座って少し休もう。
公園のベンチに腰掛けると、茨城県の県庁舎が目に飛び込んできた。
たしか県庁舎の最上階に花水木というカフェがあったはず。そこに行けば何か美味しい物があるかもしれない。
少し休んでから、県庁舎を目指して再び自転車にまたがった。
それにしても、ハラヘッタ・・・
県庁舎へと向かう
どこかの見栄っ張りが「茨城にだって、でっけービルがあるんだぜ!」と自慢したかったのだろう。
そんな見栄や欲求が見事に表現された県庁舎の外観。
その総工費は約800億円なり。
茨城県のブルジュ・ハリファ。
ちょっと傾いて見えるのは、茨城県の財政状況を表現しているから。
もしくはハラペコな私が傾いているから。
立派すぎて、なんだか見下されているような気になる。
中の人から。
駐車場のご案内。
駐輪場については何も書かれていないので、とりあえずPに向かってこのまま進んで行くことにした。
駐輪場も完備されていて、驚いたことにロードバイク用のラックもある。
意外と気がきいている。
駐輪場の直ぐとなりはロータリーになっていて、バスが来るようだ。
県庁舎の入り口。
「総合案内は2階です」の看板。
実際のところ1階はなにもなくて、入り口を入ってすぐにエスカレーターで2階へとあがることになる。
庁舎内は全面禁煙。
入場無料。
エスカレーターを降りたら、左手側にエレベーターがある。
だが、そのエレベーターでは展望ロビーに辿り着けない。
そのさらに奥に展望ロビー用のエレベーターがある。
これが展望ロビーへ向かうエレベーターへの案内。
展望エレベーターに乗り込んでドアを閉めると、エレベーターは力強く上昇し、地上100mに位置するビルの最上階へと私を運んでくれた。
なんという絶景!
と、言うほどのことは無くて、やっぱ田舎だなぁ・・・というのが率直な印象。
ロビーには警備員さんが常駐されていた。
普段なら目にすることが無い景色。
まるで天空に浮かぶ楽園。
実に素晴らしいじゃないか。
これならムスカ様ごっこもはかどると言うものだ。
あぁ、いつの日か空から女の子が降ってこないものだろうか?
ひたちなか市方面。
中央に写っている高い建物はエレベーター試験用のあの建物だろう。
足元の方を見ると、なんだかヒュンヒュンする。
「何が」とは言わないが、実にヒュンヒュンする。
あー、なんだかとってもヒュンヒュンしちゃう光景だ。
とくに男性は足元は見ない方がイイいのかもしれない。
ティーラウンジ 花水木
花水木へと到着。
キリストが磔となった十字架は、花水木を使って作られたそうだ。
磔の日からしばらくすると、この木に咲く花の花弁は4つとなり、十字の形になったのだとか。
この店のプレートにも、白い4つの花弁を持つ花がデザインされている。
花水木のカウンターの前にはたくさんのお茶と、お土産売り場があった。
愛らしいねば~る君がお出迎えしてくれたが、ちょこんと出した舌が何だか私を笑っているようで腹が立つ。
紅茶がたくさん。
紅茶の缶。
ちょっとイイもの感を出しているルックス。
お値段もイイもの感を存分に出している。
つまりこれはイイものなのではないだろうか?
お店のレジのポップ。
「当店人気No.1 アールグレイチーズティー」と「当店人気No.2 アールグレイティーソーダ」がそろい踏み。
人気No.1 アールグレイチーズティーのイメージは、委員長とかやっている優等生タイプのキャラだろうか。
一方で人気No.2 アールグレイティーソーダ。こちらは運動部のアスリートキャラだと思う。
ん、私は何を言っているのだろうか?
お茶はお茶だ。キャラとか無い。
お腹がヘリ過ぎて、ちょっとおかしくなっているのかも知れない。
とりあえず、人気No.1のアールグレイチーズティーをオーダーしてみた。
黒糖アッサムチーズティーは「販売終了しました」。
こちらも人気の商品のようだ。
せっかくのなので、お土産売り場に陳列されているティーバッグを買ってみた。
人気No.2水戸の梅紅茶。
人気No.1 は1991花水木。
税込み108円となっているが、これは間違いだ。きっちり消費税10%分が上乗せされて110円となる。
お菓子とかも売っていた。
レジでバームクーヘンの試食を勧められた。
バームクーヘンってのは木のケーキという意味だそうだ。
ど真ん中にぽっかりと穴があいたケーキ。
あの穴がバームクーヘンの本体と言っても言い過ぎではないだろう。
試食を勧めて頂いたのは実にありがたいことだが、しかし、いったいどの世界に「穴っぽこ」を食べてお腹を満たすバカがいるというのだ?
私は腹が減っているのだ。
今はこんな穴っぽこなんかに用はない。
展望ロビーには、だれでも自由に使えるフリースペースが設置されている。
各席には電源も備え付けられていて便利。
中高生たちが勉強をしていた。
フリースペースの空いている席に座って、アールグレイチーズティーを頂くことにした。
この紅茶は、アールグレイのアイスティーにクリームが乗っている。
氷はやや多めで、お茶は少なめ。
アールグレイは美味しいが、チーズを一緒にする意味は感じられなかった。
せっかくなので、抹茶味のバームクーヘンを買ってみた。
試食させてもらったら、たいへんに美味しかったのだ。
勘違いされては困るのだが、私のバームクーヘンに対する考えや主張は変わらない。
バームクーヘンの本質とはあの「穴っぽこ」だ。
さっそくバームクーヘン本体の穴っぽこを食べてみる。相変わらず無味無臭。まるで空気でも食べているかのようだ。
しかしこのバームクーヘン、意外なことに、本体である穴よりも、その回りに付随しているケーキ部分が実に美味い。
私は今まで、バームクーヘンの穴ばかりに注目しきた。そのため、このケーキ部分をないがしろにしていたのかもしれない。
脇役であるはずのケーキ部分が、主役である穴っぽこよりもずっと美味しいという事実をこの日はじめて知ることになった。
人類がバームクーヘンに対する認識を改めるべき時が来たのかもしれない。
購入したティーバッグたち。
この翌日、このティーバッグのお茶を飲んでみた。
どれもが美味しかった。
つくばの森
「つくばの森」はベリーの甘い香り。香りは甘いが、お茶には甘みはなくグリーンティーの味。不思議なおいしさ。これはホットよりアイスで頂くのが良さげ。砂糖とかはちみつとか入れて飲みたい。
水戸の梅紅茶
「水戸の梅紅茶」は梅の香りがとてもさわやか。
この梅紅茶をとても気に入ってしまい、この2日後に再び花水木を訪れて梅紅茶を購入した。
1991 花水木
「1991 花水木」は甘酸っぱい白桃の香り。とラベンダー。
さすがの人気No.1になるだけのことはある。これも文句なしに香りが良い。
嗅覚は記憶と密接な関係があり、ある香りを嗅いだことをきっかけに、昔の記憶がふいに呼び覚まされることがあるらしい(プルースト効果)。
そのせいなのか、この紅茶を飲んで懐かしい気持ちになった。
すべての紅茶がほんのりとした淡い香り付けがされている。いやらしい自己主張の強さはまったく無く、とてもナチュラル。
ティーバッグはどれも110円だった。
ここのティーバッグを断然おすすめしたい。
中央部分は吹き抜けとなっている。
めっちゃヒュンヒュンする。
ずいぶんと長居をしてしまった。
気が付いた時には、すでに時計の針は午後1時をとっくに過ぎている。
このままでは今日のランチはバームクーヘン1個ということになってしまう。
とっととどこかのお店に飛び込んで、ランチをかっ込まなくては・・・
急いでエレベーターにへと向かう。
焦る気持ちを抑えつつも、▼ボタンを連打だ。
エレベーターに乗り込み、25階から降りる。
エレベーターが下りはじめて間もなく、乗り合わせたカップルの男が呟いた。
男「あぁー、耳がぁ、耳がぁ・・・」
おや、君もムスカ様ごっこかな?
だとしたら耳は間違いだ、正しくは目を痛がるべきだろう。
君の一族はそんなことも忘れてしまったのかね?
男「耳がキーンて変な感じがするぅー」
なんだって?
耳がキーンとするだって?
なんて・・・なんて愚かな男なんだ、まるで思慮が足りていない。
今、そんな些末なモノに注意を向けている場合ではないだろう。
この男は、我々の体に訪れた大きな変化の兆し、いや「危機」と言ってもいい。この男はそれをまるで分かっちゃいないようだ。
私には分かる。
なんだか股のあたりがサワサワする・・・
エレベーターで降るときに感じる、まるで落下するような感覚。
その感覚に股の辺りがなんだか フワァァァ・・・ と無重力に包まれたような感じになって、とってもサワサワする。
このサワサワによって、足の力が抜けそうになる。いや、抜けた。
サワサワサワァァ・・・
このカップルの男は何も感じないのだろうか?
気づかないのだろうか?
息子たちのSOSに・・・
聞こえないのだろうか?
息子たちが助けをよぶ声が・・・
秋の千波湖。
世の男性諸君の股ぐらを存分に刺激するため、茨城県が800億円という巨額を投じて作った稀代のアミューズメント施設、茨城県県庁舎。
その庁舎を後にし、ランチを求めて水戸の街を彷徨う。
水戸と言えばこれ。
いまや納豆よりも有名かもしれない。
水戸市内を彷徨い歩くも、目に入る飲食店はどこもピンとこない。
今日はプッタネスカを食べたかったのだ、今さら胃袋の軌道修正は難しい。
こんな無駄な写真を撮っている間にも、時間はどんどん過ぎてゆく。
これといった充てもなくフラフラと北上し、気が付けばすでに午後2時を回っていた。
ランチタイムが終わる時刻。
那珂町に辿り着いて、この時間でも開いている中華のお店に入った。
オーダーは塩ラーメンと麻婆飯のセット。
なんとこれで750円とはまさに破格だ。
ちょっとでも辛いものが食べたくて、麻婆飯を頼んだ。
プッタネスカへの未練がにじんでいるようで、我ながら情けない。
そして残念なことに、この店の味は私には合わなかった。
よってこの店の詳細は省かせてほしい。
「プッタネスカを食べに行ったら、塩ラーメンを食べていた」なんて、その辺にいくらでも転がっているようなつまらない話となってしまった。
こんなのは、いわゆる「イタリアンあるある」の一つかもしれない。
近いうちにプッタネスカのレポートをお届けしたいと思う。